1998 Fiscal Year Annual Research Report
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10610023
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| Research Institution | Sapporo Otani Junior College |
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Principal Investigator |
柴田 泰 札幌大谷短期大学, 一般教育, 教授 (10070111)
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| Keywords | 中国往生伝 / 往生人 / 伝記 / 史実 / 虚像 |
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| Research Abstract |
本研究の第一の目的は、往生伝類すべてを網羅し、往生人総覧を資料的に提供することにある。今年度は交付初年度に当たり、申請書実施計画記載のとおり、資料の調査考証・収集整理、そして中国往生人比較対照表の作成と資料研究に終始した。
まず、代表的往生伝;『往生西方浄土瑞応刪伝』、『浄土往生伝』、『浄土立教志』(『仏祖統紀』)、『往生集』、『浄土聖賢録』記載の往生人を複写し、往生人毎に整理して、「中国往生人一覧表」記載の基礎的カードを作成した。
さらにそれに加えて『浄土論』、『新修浄土往生伝』(残存)、『浄土宝珠集』(残存)、真福寺蔵・金沢文庫蔵・禅林寺蔵往生伝記載の往生人を備考として付載し、「一覧表」作成の基礎的カードの完全を期した。
次年度は、この基礎的カードから、中国往生人を整理・分類し、さらにその他の資料を調査収集し、また中国浄土教の総合的成果として望月信亨『中国浄土教理史』から関係事項を付加し、中国往生人資料の完全を期し、「一覧表」を作成したい。
以上のように、今年度は研究課題の基礎的な資料研究に終始したが、この作業の過程で、従来指摘されない中国往生人全体の特徴と問題点、後世に大きな影響を与えた往生人の実像と虚像などが新たに明らかになった。この成果は未だ発表に至っていないが、すでに次年度の学会に発表することを予約している(「研究発表」参照)。
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