1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10610230
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
松田 直 群馬大学, 教育学部, 教授 (60099942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早坂 方志 国立特殊教育総合研究所 重複障害教育研究部, 主任研究官 (20280571)
川住 隆一 国立特殊教育総合研究所 重複障害教育研究部, 室長 (20124208)
原 美智子 群馬大学, 教育学部, 教授 (60096625)
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Keywords | 超重症児 / 学校教育 / 実態把握 / 指導方法 |
Research Abstract |
1. 「超重症児」に対して先進的な教育実践を試みている現場(群馬県、東京都、神奈川県)を訪問し、本研究の中心的事例として13事例を確定した。その内訳は、重症心身障害児施設の中で教育(訪問または通学)を受けている事例(9)、家庭から養護学校に通学して教育を受けている事例(3)、家庭で訪問教育を受けている事例(1)である。これら13事例については、生育歴・医療歴・現在の医学所見・日常の医療ケアの内容・行動所見などの基礎的資料を収集するとともに、担当教員による指導場面を観察し研究協議を行った。特に、対象児の眼球・口・首・四肢などの微細な動きや呼吸・緊張状態の変化について、教育的視点からどのように捉えられるか、その上でどのような係わり方がより望ましいと考えられるか、という観点で、ビデオ記録なども参照しつつ、具体的な協議を進めた。本年度の教育実践のまとめを3月末までにそれぞれの担当教員から提出してもらうことになっている。 2. 上記13事例とは別に、栃木県・東京都・北海道の5事例について教育実践資料を収集し、指導場面の観察やビデオ記録をもとにして担当教員とともに研究協議を行った。 病院内で訪問教育を受けている3事例と、家庭で訪問教育を受けている2事例であるが、これらの事例については、今後医療に関する情報を補いつつ教育実践の経過をフォローしていく予定である。 以上の18事例を通して本年度明らかになったことは、「常時濃厚な医療ケアを必要とし、教育の条件面で極めて制約の多い子どもではあるが、担当教員が教育的な視点をもって定期的に係わることにより、表情や動きの変化を引き出し得る」ということである。
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[Publications] 松田直: "施設・病院訪問教育と子どもの生活の充実を図る視点" 発達障害研究. 20巻4号. 287-295 (1999)
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[Publications] 川住隆一: "家庭訪問教育の充実" 発達障害研究. 20巻4号. 268-275 (1999)
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[Publications] 川住隆一: "生命活動の極めて脆弱な重複障害児の健康管理に関する課題と研究動向" 特殊教育学研究. 36巻3号. 41-49 (1998)
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[Publications] 川住隆一・早坂方志・松田 直: "訪問教育における担当教員と保護者との関係づくりと相互協力に関する研究 -家庭訪問教育に焦点を当てて-" 国立特殊教育総合研究所 研究紀要. 26巻. 1-11 (1999)
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[Publications] Oguni. ,II. ,Uehara. T. ,Tanaka. T. ,Sunahara,M. ,Hara,& M. ,Osawa,M.: "Dramatic Effect of Ethosuximide on Epileptic Negative Myoclonus : Implications for the Nuro-physiological Mechanism." Neuropediatrics. 29巻. 29-34 (1998)
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[Publications] Egawa,K. ,& Hara,M.: "Oral feeding of an infant with Prader-Willi Syndrome." The 3^<rd> International Prader-Willi Syndrome Conference 21,May,1998,Italy.