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1999 Fiscal Year Annual Research Report

土地関係史料・戸口史料分析による江戸時代村落社会の基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 10610327
Research InstitutionHyogo University of Teacher Education

Principal Investigator

原田 誠司  兵庫教育大学, 学校教育学部, 講師 (50252820)

Keywords百姓 / 下人 / 戸口史料 / 小農自立 / 土豪
Research Abstract

土地関係史科蒐集の過程で、江戸時代(特に初期・前期)村落社会研究において、枢要の位置を占める、所謂「土豪百姓」(有力農民)の伝来文書に接する機会を得た(具体的には播磨国加東郡粟生村の河合家文書等)。本年は、これら文書群の検討を進めた。まず、土豪百姓が、地域社会に果たした史的意義について、特にこれまで暖昧であることの多かった「流通」支配の実態に焦点を絞って解明を目指した。その結果、土豪百姓の「流通」掌握の実態は、簡潔に述べれば、村段階を超えて郷段階ないし、郡を超えての後背地村落からの物資集散の結節点の維持・支配と纏めることができるのである。また、伝来した文書そのものの在り方(「達」と「請書」の複合文書)と内容自体が商人・小百姓との対抗関係をも示しており、当該期の土豪百姓と地域社会との関係を具体的に示すものであった。
併せてとかく歴史的評価の困難な「由緒書」について、個別具体的には、ある程度信頼に足るものが実在することを明示し、「由緒書」所収の「文書」史科についても、加筆・潤色の跡は認められるものの、史科の原態を保っている場合のあることを明示した。今後は、まず、郷村間の争論文書(水利・漁業・境界をめぐる争い)をも素材として地域社会における土豪百姓の歴史的役割をより一層具体的に究明したいと考える。また当該地域に伝来する土地関係史料をも併せ検討して、村落社会の基礎的研究を一歩でも前進させたいと考える。
勿論、当初の「研究計画」にしたがって、「戸口史料」も広く蒐集し、村落社会の実相に接近したいと考える。

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Published: 2001-10-22   Modified: 2016-04-21  

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