1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640095
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
矢島 幸信 神奈川大学, 工学部, 教授 (10142548)
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Keywords | 位相積空間 / 正規性 / LF-netted空間 / 順序数 / メタコンパクト / サブパラコンパクト |
Research Abstract |
位相空間の正規性の概念は,一般には積空間においては保存されない。それ故,古くから位相積空間の正規性は興味ある研究対象となっていたが,現在では1992年に提出された一般距離空間をファクターにもつ積空間の正規性の問題の解決が重要である。この問題に対して,LF-netted空間という新しい概念を導入し,その部分解を与えることができた。LF-netted空間の定義は,regular familyによるネットという古くからある概念を用いて,極めて自然かつ簡潔に与えられる。このregular familyによるネットというアイデアは,位相積空間の正規性の問題から考え出されたものではあるが,その後ははるかに広い範囲で有効である可能性がでてきた。たとえば,この概念を用いて自然な形の距離化定理を与えることができ,最近の長田の問題に肯定的解決を与えた。 位相積空間の被覆性に関しては,2つの順序数による空間からなる積空間の部分空間において,一般パラコンパクト性に関して面白い現象が起こることを発見した。先ずは,一般の2つの順序数による空間からなる積空間 κ^2 の部分空間において,メタコンパクト性と他のほとんどの一般パラコンパクト性とは同値になることを示した。しかし,一般パラコンパクト性の中でメタコンパクト性と同様に重要な概念であるサブパラコンパクト性が,極めて奇妙な関係を呈する。つまり,積空間ω_2^2+1の中にメタコンパクト部分空間でサブパラコンパクトでないものが簡単に見つかるのだから,当然それよりもわずかに狭い積空間ω_2^2でも同様なものが見つかると推定される。ところが、その予想に反して、積空間ω_2^2の中では,すべてのメタコンパクト部分空間はサブパラコンパクトとなってしまうのである。
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[Publications] 矢島幸信: "Special refinements and their applications on products"Topology and its Applications..
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[Publications] 家本宣幸,玉野研一,矢島幸信: "Generalized paracmopactness of subspaces in products of two ordinals"Topology and its Applications.