2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640293
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
萩原 薫 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50189461)
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Keywords | コライダー / 超対称性模型 / 輻射補正 / ヒッグス / CP非保存 |
Research Abstract |
平成12年度には、次の研究成果が得られた。 1.最重要過程e^+e^-→W^+W^-過程の超対称性模型による輻射補性に関し、クォーク、レプトンの超対称性パートナーの寄与の計算に論文続き、ゲージ、ヒッグスの超対称性パートナーの寄与の計算を完成させた。現在、荷電超対称粒子の敷居エネルギー付近での輻射補正の大きさ、CP非保存なWボソン結合の大きさ等を評価し、論文を準備中。 2.超対称性標準模型に現れるCP非保存の位相の効果を取り入れた有効ヒッグスポテンシャルを用いて、光子リニアコライダーでのヒッグスの物理の重要性を指摘する論文を発表し、幅広い注目を集めた。平成12年6月の光子コライダー国際会議(ハンブルグ)で招待講演。 3.やはり、CP非保存効果に焦点をあてながら、e^+e^-→ZH^0_1過程の超対称性模型による輻射補性の計算を進めている。平成13年3月の物理学会で中間報告。 4.ミューオンの異常磁気能率の計算の論文発表に続き、bクォークのフレーバー変換崩壊巾による制限を検討していたが、平成13年2月に新しい異常磁気能率の実験結果が発表され、現在最新の電弱精密実験の結果との整合性を検討している。 5.上記の全ての研究の基幹部分として、CP非保存位相を含む超対称性標準模型のLagrangianを用いており、その公開を予定していたが、新しい発展として、ファインマン則の全てを自動的に生成するプログラムを採用し、2000項を越える結合則に人為的なミスが入り込むことを防ぐ方法を開発した。この方法により、研究者用のファインマン則集と、新しいファインマン振幅ジェネレータMadGraph2用のファイルとを同時に生成することが可能となる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] G.C.Cho,K.Hagiwara: "Supersymmetry versus precision measurements"Nucl.Phys. B574. 623-674 (2000)
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[Publications] GiC.Cho,K.Hagiwara,M.Hayakaewa: "Muon g-2 and precision electroweak physics in MSSM"Phys,Lett.. B478. 231-238 (2000)
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[Publications] K.Hagiwara et al: "Prospects of measuring general Higgs coc-plings"Eur.Phys; J.. C14. 457-468 (2000)
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[Publications] S,Alam,K.Hagiwara: "One-loop sfermion corrections to e^+e^-→W^+W^-"Phys,Rev.. D62. 095011 (2000)
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[Publications] E.Asakawa,K.Hagiwara: "Measuring Hu Higgs CP property"Phys.Rev.. D62. 115005 (2000)