1998 Fiscal Year Annual Research Report
エマルションをTemplateにした微粒子の集合化と相互作用力
Project/Area Number |
10640553
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
古澤 邦夫 筑波大学, 化学系, 助教授 (90015561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菜嶋 健司 工業技術院計量研, 熱測定部, 主任研究官
足立 泰久 筑波大学, 農林工学系, 講師 (70192466)
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Keywords | 複合粒子 / エマルション / 微粒子集合体 / ヘテロ凝集 / ラテックス / テンプレート / シリカ粒子 |
Research Abstract |
本研究では先ず、エマルション滴をTemplateに用い、その表面にラテックッスやシリカ粒子を付着させたヘテロ凝集体を調製する。さらに付着粒子を表面で凝集・固定化した後、Templateの油滴と媒質を相溶させて、粒子内部から油を抽出させた中空型の超微粒子集合体(スーパーボール)の調製法の検討を行い、次の様な新しい知見を得た。 1) Templateにはオクタノール油滴以外に各種エーテル(ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、塩化ブチルエーテル)を使用することが出来る。各種エーテル油滴を用いると付着粒子が油滴表面でオーダー構造を取りやすくなるが、水への溶解性が高く、低比重のために油滴が浮上しやすくなる。 2) 付着粒子にシリカ粒子を用いた系では、特別に増感剤を用いなくても系のpHを調節するだけで容易にヘテロ凝集体を調製することができる。これはラテックスに比ベシリカ表面が親水的で溶液のpHで表面電位が変化するためである。 3) 本研究で新しく開発された超微粒子集合体の欠点は構造安定性にやや難点があることであった。この難点を克服する方法を検討した結果、Hydroxyl-propyl-cellulose(HPC)をその下限臨界共溶温度(LCST;45-50°C)で吸着処理すると安定化が計られることが解った。HP℃は常温ではいずれの表面にも親和性を示さないが、LCST近辺になると特にシリカ表面に強い親和性を示し、強い保護作用を発揮することが解った。
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[Publications] 古澤邦夫: "有機/無機,有機/有機複合微粒子" 第13回高分子ゲル研究会講座講演要旨. 15-20 (1998)
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[Publications] K.Furusawa: "Collaborative studies of zeta-potential measurements and electrophoretic measurements using reference sample" Colloids and Surfaces-A. 140. 217-226 (1998)
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[Publications] K.Furusawa: "Electrokinetic Behavior in Synthatic Process of Composite Particles" Colloids and Surfaces-A. (1999)
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[Publications] 古澤邦夫: "無機・有機複合化粒子の作成技術" 高分子. 48(4). 9-12 (1999)
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[Publications] K.Furusawa: "The interactions between PC vesicles and the air/water and oil/water interfaces" Colloids and Surfaces-A. 148. 191-198 (1999)
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[Publications] Kunio Furusawa: "Interaction of Polymer Latices with Other Inorganic Colloids" Marcel Dekker Inc., 45 (1999)