1998 Fiscal Year Annual Research Report
ゾルゲルガラスに担持された遷移金属/希土類イオンからのナノ構造発光特性評価
Project/Area Number |
10640567
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
森田 眞 成蹊大学, 工学部, 教授 (70054351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ドリス ラウ 成蹊大学, 工学部, 嘱託助手
馬場 基芳 東京大学, 物性研究所, 教務職員 (60159077)
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Keywords | ゾルゲルガラス / ナノ構造 / 発光特性 / 遷移金属イオン / 希土類イオン |
Research Abstract |
ゾルゲルガラスの分光特性を幅広く調べるために、(1)ゾルゲルシリカガラスにドープした4d、5dイオンの調整と分光特性、(2)クロム(III)錯体およびCe(III)錯体のガラスにおける固定化、(3)ゾルゲルシリカにドープした色素分子の分光、(4)ゾルゲル法によるPLZTセラミックスの合成と発光特性評価、(5)ゾルゲル法による半導体微粒子を坦持したジルコニアZrO薄膜の合成とナノ特性光学評価、(6)ゾルゲルシリカガラスのピコ秒発光分光などの多様なテーマに挑んだ。(1)はこの研究の主眼であるが、4d,5d族のZr^<4+>,Nb^<5+>,Mo^<6+>,Tc^<7+>;Ta^<5+>,W^<6+>,Re^<7+>イオンのうちWから興味深い発光が検出された。(2)では,Cr(acac)_3錯体の比較的低温での安定固定化とその酸化過程が発光より明確となった。Ce(III)錯体はある加熱条件下で配位子と金属の化学結合を維持し、新しい蛍光材料となることを示した。(3)では二量体の形成を見たが、高次の集合体を作るガラスの組成空間を見いだせなかった。(4)では、希土類イオン間のエネルギー移動を調べ、酸化物法での従来のデーターと一致する結果を得た。またPLZT:Crの発光の組成(X/Y/Z)依存性を明らかにした。(5)では、セラミックスに分散されたZrO_2/CdS:Mn2+の発光の光学分離を行った。ここでは、ブロードな発光を発光寿命と励起スペクトルでモニターしているが、温度依存性が異なることがわかった。(6)では、室温で10nsecオーダーの発光が検出された。 SiO_2ガラスが出発原料の処理条件により色中心を形成し、紫外線レーザー励起で、微弱だが黄色に発光した。また近赤外の発光,サイト選択時間分解発光、磁気円偏光発光(MCPL),寿命の一部等は発光が微弱のため測定が完了しなかった。これらは次年度の課題である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.MORITA et.al: "Low-temperacuture luminessence and energy transfer precesses in Eu^<3+>, Nd^<3+> and Cr-d〓 sol-gel PLZT Ceramics" J.Lumin.(1999)
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[Publications] M.MORITA et.al.: "Temperacture-dependent luminescence and energy transfer 〓 and rare earth 〓 and sol-gel silice glases" J.Lumin.(1999)