1998 Fiscal Year Annual Research Report
イネ細胞の核マトリックスとマトリックス結合領域DNAの特異的結合
Project/Area Number |
10640625
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野村 港二 筑波大学, 農林学系, 助教授 (00183905)
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Keywords | 細胞核 / 核マトリックス / クロマチン / 高等植物 / イネ |
Research Abstract |
高等植物の遺伝子発現や複製について詳細を明らかにし利用するための基礎として、クロマチンの核内での存在形態、DNAと核マトリックスの相互作用などの一端を明らかにするため、両者の結合部位ついて蛋白質側、DNA側の双方から解析を行い、DNA結合蛋白質、核マトリックス結合DNA領域についてその分子種あるいは配列を明かにすることを目的として研究を行った。 イネでは、核マトリックスを調製する際に制限酵素でゲノムDNAを消化した場合には500〜2000塩基対のDNA断片が残存するが、制限酵素処理後にDNasc Iでさらに処理すると1000塩基対以下の断片しか残存しないことが明らかになった。このことから、核マトリックスに結合しているDNAの近傍まで含めて解析するためには制限酵素処理によって核マトリックスを得ることが効果的であることが明らかになった。 次に、核マトリックスに残存しているDNAを回収してクローニングした。クローニングされたDNA断片はいずれもデータベース上に登録されているイネの塩基配列とは一致しなかった。それらのDNA断片の多くにはCAAAAAとTTTTTGという6塩基対からなる領域が存在した。このCAAAAAとTTTTTGという6塩基対からなる領域はすでにデータベース上に登録されている植物の核マトリックス結合領域の塩基配列の多くのものにも存在していた。 なお、研究経過のレヴューを受けるためにタイ王国への海外出張を行った。
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Research Products
(1 results)