1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650297
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
山田 修一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50249968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 史郎 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (40023725)
三戸 利行 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (10166069)
棚橋 秀伍 核融合科学研究所, 安全管理センター, 教授 (30023683)
力石 浩孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60249969)
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Keywords | 高温超伝導材料 / イットリウム系超伝導材料 / ビズマス系超伝導材料 / 大電流接続部 / 接触抵抗 |
Research Abstract |
本研究では、超伝導ケーブルの端末構造として、低抵抗接続が可能なターミナルの構造、材料、形状等を開発することを目標としている。具体的には、ターミナルに用いる材料、接触部の荷重条件、温度等の基本的なパラメーターを変化させて、接触部での電気的、熱的、機械的なデータを収集すると共に、実用化にむけての手法を確立することを本研究の最終目的としている。 これまでの研究では、銅を対抗面とした接触部材料を用い、室温、液体窒素、液体ヘリウム下で、接触部の荷重、通電電流値、接点の表面状態、通電回数等をパラメータとして、対向材料の電圧降下を詳細に調べてきた。これまでの研究の結果として、1)接触部の電圧降下は、接触部の荷重の平方根にほぼ比例し、2)最小限界荷重では熱的に暴走する傾向にあることが判明した。また、接触部の材料として、高温超伝導材料の適用性について平成11年度から研究を開始した。先ず最初に、通電試験用のサンプルとして、1辺1cmのイットリウム(YBCO)系のバルク材料を製作した。接触部の対向面の表面処理の依存性を調べるために、YBCOの対向面として、表面未処理、銀ペースト処理、半田仕上げの3種類を用いた。現在、これらのサンプルの通電特性を詳細に調べているところである。また、これと平行して、YBCO対向面を半田付けして荷重を印加したサンプルを製作し、単純接触の場合との比較試験も行っている。液体ヘリウム下での小電流の通電においては、半田部は超伝導特性を示す傾向が観測されている。YBCOの対向材料は、極低温下では優れた電気的特性を示すが、反面、機械的応力に弱く、熱収縮、電磁力等に対する支持構造が必要であることが判った。 平成12年度は、銀シースで補強したビスマス系のテープ材料を対向とした材料の適用性を検討すると共に、本研究のまとめを行う予定である。
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