1998 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスペクトル画像のバンド間差分とウェーブレット変換を用いる情報圧縮
Project/Area Number |
10650383
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
武部 幹 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20019699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 秀逸 金沢工業専門学校, 電気工学科, 教授 (50064457)
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Keywords | マルチスペクトル画像 / ウェーブレット変換 / カルーネンレーベ変換 / 予測符号化 / 可逆変換 / 無損失画像情報圧縮 |
Research Abstract |
TMセンサによる6バンドのリモートセンシング画像の無損失(可逆)情報圧縮を次の二方法により研究した。テスト画像として石川県小松空港周辺の画像を用いた。 第1法:まず各バンド内の相関を除去するため、左、上、右上画素を用いる2次元可逆予測符号化を行なった。その結果、画像のエントロピーは平均4.826bppから3.601bppに減少した。各バンドの予測誤差画面を比較すると同一位置にエッジが現れていた。この相関を除去するため種種検討した結果、最短波長バンドと次のバンドの同一位置画素を2点ウェーブレット変換し、高周波信号を伝送、低周波信号は隣の長周波バンドと2点変換という風に全バンドを変換し、最後の低周波信号は伝送する。これにより平均0.11bppエントロピーが減少した。 第2法:各バンド内の相関を除去するため、2階層可逆(整数入力、整数出力)ウェーブレット変換し、それぞれ7つのサブバンドを得た.変換式は小松らの方式6を用いた。次に各変換画面からの同一のサブバンド画面について6点カルーネンレーベ変換を行ない、6個の固有画面を形成した。変換行列をサイド情報として送らねばならないが、それは1画素あたり0.007bPPと少ない。変換係数を整数化したとき、エントロピー3.241bppを得た。今後整数の変換係数を与える可逆的カルーネンレーベ変換を開発する必要がある。また高周波サブバンド固有画面をベクトル量子化、ランレングス符号化により情報圧縮することが残されている。
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[Publications] 松村秀逸,武部幹: "ブロック単位で予測式をパターン化したベクトルを利用した画像の無損失可逆符号化" 平成10年度電気関係学会北陸支部連合大会講演論文集. F-6. 309 (1998)
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[Publications] 松村秀逸,田村景明,武部幹: "ブロック単位の予測式番号パターンの代表ベクトルを利用した画像の無損失符号化" 第21回情報理論とその応用シンポジウム予稿集. 2. 627-630 (1998)
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[Publications] 松村秀逸,田村景明,武部幹: "ブロック適応最適予測式を用いる画像の無損失符号化" 1999年電子情報通信学会総合大会情報・システム講演論文集. 2. 33 (1999)