1999 Fiscal Year Annual Research Report
高膨張コンクリートを用いたケミカルプレストレス薄板に関する研究
Project/Area Number |
10650451
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 竹博 九州工業大学, 工学部, 教授 (10098783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 明 九州共立大学, 工学部, 教授 (90039066)
原田 哲夫 長崎大学, 工学部, 教授
出光 隆 九州工業大学, 工学部, 教授 (30039078)
添田 政司 福岡大学, 工学部, 助手 (50148871)
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Keywords | 膨張コンクリート / カルシウム系膨張剤 / プレストレスコンクリート / 埋設型枠 / プレキャスト薄板 / CFRP |
Research Abstract |
CFRP薄板を永久型枠として高流動コンクリートを打設する際に、1m間隔の支保工で支えるために必要とされるパネルの曲げ耐力12N/mm^2は温度や水粉体比によって著しい変動を生じる。本年度の研究では、温度20℃程度では単位膨張剤量90kg/m^3程度を使用した場合に安定した膨張量が得られ、初期の養生温度を20℃程度と低くし材齢3日程度以後で30℃程度に上げる場合に高い曲げ強度が得られることなどが明かとなった。しかしながら、CFRP緊張材に十分なプレストレスを発生させる膨張ひずみ3000×10^<-6>以上を発生させた場合、その後の乾燥湿潤の繰り返しによってパネル表面に白華を生じることが多く、今後の実用化に関する新たな問題点が提起された。 ケミカルプレストレスを用いたPC薄板の長期におけるプレストレスの減退は、パネルコンクリートの強度が十分であればほぼ3割程度の減少で安定し、材齢1年でも目的のプレストレスを維持できることなどを実験的に確認した。 これらのことから、安定したPC薄板を作製するには,材齢初期の温度管理を十分にし、養生温度を段階的に上昇させること、ポリマーディスパージョンなどの添加により水密性の高いコンクリートを作製し、カルシウムの溶出を防ぐなどの改善が必要となることが分かった。
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[Publications] 一宮 一夫,出光 隆,山崎 竹博,渡辺 明: "高流動コンクリートの表面気泡と材料分離に及ぼす微震動の影響"材料. Vol.48,No.11. 1294-1299 (1999)
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[Publications] 山崎 竹博,出光 隆,渡辺 明: "CPC薄板のプレストレス導入に及ぼす養生温度の影響に関する研究"第9回プレストレスコンクリートの発展に関するシンポジウム論文集. 745-750 (1999)
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[Publications] 山崎 竹博,出光 隆: "モルタルによる化学混和剤の減水率試験に関する研究"第43回日本学術会議材料研究連合講演会 講演論文集. 173-174 (1999)
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[Publications] 俵 道和,出光 隆,山崎竹博,佐藤 美帆: "ペースト及びモルタルの流動性に及ぼす高性能減水剤の影響評価"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.21No.2. 517-522 (1999)
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[Publications] 一宮 一夫,出光 隆,山崎 竹博,渡辺 明: "粉体系および増粘剤系高流動コンクリートの表面気泡性状"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.21No.2. 541-546 (1999)
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[Publications] 高崎憲太郎,出光 隆,山崎 竹博,羽上田裕章: "膨張モルタルを併用した鋼管拡幅継手工法の開発に関する研究"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.21No.3. 307-312 (1999)