1999 Fiscal Year Annual Research Report
GAを応用した高層建物の空力応答のシステム同定とファジィアクティブ制御
Project/Area Number |
10650583
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
岡南 博夫 大阪府立工業高等専門学校, 教授 (20111924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 宏昭 財団法人日本建築総合試験所, 室長
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Keywords | ジェット / 遺伝的アルゴリズム / 空力制御 / カルマン渦 |
Research Abstract |
風に起因する高層建物の振動制御システムのアクチュエータとしてジェットを利用する.この断面上流側隅角部から噴出させたジェットによって側面の圧力分布をコントロールすることが可能かどうかを風洞実験的に調べた.昨年度は、ジェット噴出周期を変化させるために用いた電磁バルブが2方向弁であったため,バルブ切り替え時バルブ内に残留する空気の影響でジェット噴出周期を短くすることが困難であり,カルマン渦発生周期とジェット噴出周期との相互の関連性を調べるための詳細なデータを収集することができなかった.そこで,本年度は,3方向弁を採用することで前述の欠点を改良することができ,側面圧のジェット噴出周期に伴う変化特性を調べることができた.この結果,ジェットを周期的に噴出させる場合,従来の研究成果で知られているカルマン渦の発生に及ぼす音響刺激のような顕著な共振現象は認められず,ジェットの存在が乱れの効果を与え,カルマン渦の発生を抑制するということが分かった.ただし,全体的な傾向としては,前述のようなジェットは乱れの効果を与えるが,側面圧力分布に及ぼすジェットの噴出周波数特性が認められ,ジェットとカルマン渦との動的な相互作用が存在する. また,動的風洞実験的研究として,風に起因する矩形柱の振動制御としてジェットを利用する際,ジェットの噴出するタイミングと噴出流量を決定することが問題となるが,これらのパラメータを自動的に探索する方法としてGAを応用した.振動模型制御用とパラメータ探索用として2台のパソコンを用いたシステムを構築し,風洞気流中に設置した模型で実験を行った結果,自動的に最適パラメータを探索することができた.
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