1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10650585
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Research Institution | KANAZAWA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
金岡 千嘉男 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (00019770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木嶋 敬昌 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (30303259)
古内 正美 金沢大学, 工学部, 助教授 (70165463)
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Keywords | 高気密・高断熱 / 居住空間 / 快適性 / 空気環境 / 温熱環境 / VOC / 粒子捲上げ / 室内気流 |
Research Abstract |
1)VOCの揮散および存在形態と挙動の解明 建材表面と裏面の温度制御が可能で、表面から発生するVOCのみを捕集可能な装置を昨年制作したが、今年度はこれを改良し、加熱条件を変えて建材から発生するVOCをサンプリング、GC-MSで分析するシステムを確立した。また、複層化された建材では、その接合面に接着剤が多量に含まれているなど、層別の含有成分の存在状態が重要になるので、層別成分をGC-MSにより測定した。この結果、接合面を含む層には接着剤を起源とするトルエン、キシレンが多く含まれること、構成する木材の種類により含まれるVOCが異なることなどを明らかにした。また、建材表面加熱時のVOC発生量の時間的ピークが複数であること、同じ種類のVOCでも建材の種類によってピーク濃度発生時刻、発生量が異なることを明らかにした。新たにホルムアルデヒドの測定を行ったが、VOCの発生に見られるような複数のピーク濃度値は見られなかった。 2)VOCの除去 酸化チタン粒子を坦持したテフロン繊維に紫外線を照射してVOCを除去するための装置を試作した。また、VOC除去の予備試験として、紫外線で活性化したナノサイズの酸化チタン粒子上に水銀を酸化付着させる方法に実験的検討を加えた。 3)発熱・発塵源のある室内空間の換気 発塵を伴う発熱源が空間にある時に、発熱源からの上昇気流と熱源上部で発生させた循環気流を利用して発生した粒子を空間上部に排出・除去し、人の居住空間である下層部に効率的に清浄空間を作り出す方法に数値的、実験的検討を加えた。この結果、熱源からの上昇気流を誘起する浮力と循環気流のもつ慣性力の比で表されるリチャードン数を用いることで、空間内の垂直方向濃度分布を整理できることを示した。
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Research Products
(1 results)