1998 Fiscal Year Annual Research Report
ポリアミンで修飾した層状リン酸塩による悪臭ガス吸着剤の開発
Project/Area Number |
10650831
|
Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
津波古 充朝 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (60068335)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 尋量 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (40189080)
|
Keywords | インターカレーション / 吸着 |
Research Abstract |
二年計画の初年度は、ゲスト分子としてジエチレントリアミン(2E3A)とペンタンタエチレンヘキサミン(5E6A)、ホスト化合物として層状リン酸ジルコニウムを用いたインターカレーション化合物を合成した。2E3Aに関しては溶液の濃度や反応時間を変えることにより、層間の異なった2種類の化合物を単一相として合成することに成功した。分子モデリンクシステム(ソニー)により構築した分子モデルや固体NMRの結果とを比較することにより、それぞれゲスト分子が直鎖状に配列した化合物(Phase II)と折れ曲がった状態で配列した化合物(Phase I)であることがわかった。 これらのインターカレーション化合物へのカルボン酸ガスの吸着実験を自作の密閉式吸着器具を用いて、恒温器(井内)内で温度を精密にコントロールして行った。その結果、2種類の2E3Aインターカレーション化合物では吸着特性が大きく異なることがわかった。Phase Iではカルボン酸ガスを全く吸着しないのに対して、Phase IIでは、かなりのカルボン酸ガスを吸着し、層間が更に広がることがわかった.このように層間でのゲスト分子の配列を制御することによりカルボン酸ガスの吸着特性を制御できることがわかった。一方、アルデヒドガスに関しても同様の実験を行ったところ、カルボン酸とは異なった機構で吸着されるという結果が得られたが、吸着の機構は複雑で来年度更に詳細な実験を行う必要がある。 また、脱着実験や表面積測定のための真空ラインシステムを設計製作した。来年度は、ポリアミン・インターカレーション化合物によるアルデヒドガスの吸着メカニズムを明らかにする実験を続けるとともに、他のポリアミンや他の層状リン酸塩についてもその吸着能を比較検討する予定である。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Hideko Inoue: "Selective Synthesis of β-D-Glucopyranosyl 1-Triphosphate by Reaction of D-Glucopyranose with Inorganic cyclo-Triphosphate" Chem.Pharm.Bull.46. 681-683 (1998)
-
[Publications] Hirokazu Nakayama: "Characterization of Polymorphic Cerium Phosphates as Studied by Solid-state High-resolution ^<31>P NMR" J.Materials Chem.8. 89-94 (1998)
-
[Publications] R.A.Harding: "H-motion of H_4Ru_4(CO)_<12-X>L_X(X=0,1;L=P(OMe)_3)from Solid State NMR Studies" Polyhedron. 17. 2857-2863 (1998)
-
[Publications] Hironobu Tada: "Dynamic Properties and Phase Transitions in A_3ZnBr_4(A=(CH_3)_4N,and (CH_3)_4P)as Studied by ^<79>Br NQR and Multinuclear NMR" Z.Naturforsch.(a),. 53. 459-465 (1998)
-
[Publications] Tatsuya Asanuma: "^<19>F NMR Study on C_nF_<2n+2>(n=1 and 2)Adsorbed in Na-Mordenite:Dynamic Behaviour and Host-guest Interaction" J.Chem.Soc,Faraday Trans.17. 3521-3526 (1998)