1999 Fiscal Year Annual Research Report
人間工学的観点からみた港湾ターミナル設計のための仮想現実感の応用に関する研究
Project/Area Number |
10650900
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Research Institution | 東京商船大学 |
Principal Investigator |
鶴田 三郎 東京商船大学, 商船学部, 教授 (30114911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 悟郎 東京商船大学, 商船学部, 助手 (50016953)
黒川 久幸 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (50282885)
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Keywords | フェリーターミナル / 港湾 / 施設設計 / バーチャルリアリティ / 仮想現実感 / 人間工学 |
Research Abstract |
本研究は、人にやさしい港湾施設の実現を目指して、仮想現実感を応用し、作業者の評価を取りいれた施設設計の評価、支援システムの構築を試みる。そのために本年度は、フェリーターミナルを対象として、作業者の自動車積み付け作業を体験できる積付け支援システムを構築した。 伊勢湾や瀬戸内海等で使用されている小型のカーフェリーにおいては、トラック、バス等の大型車の積み付けに十分な注意を払わなければならない。例えば、車両の積み付けによってランプウェイが傾き、後続車が乗船できない、また、航行に危険な傾きとなる恐れがあるためである。 従って、港湾施設の設計の面からは、カーフェリーが自動車の積み付けによってどの程度傾き、また、ランプウェイが適切な傾斜内に収まっているか確認できなければならず、この結果を基に岸壁と船との位置関係から岸壁の設計を評価・検討できることが重要である。また、作業者の積み付け作業自体においても港湾施設の特徴を理解し、フェリーを適切な傾きの状態に保つようにしなければならない。そのために、作業者に対する積み付け訓練を可能とするシミュレータが必要である。 以上のことを実現するためには、(1)傾斜表示機能、(2)配置換機能、そして(3)ヘルプ機能を持ったシミュレータを構築する必要があり、本年度は、これらの機能を持った仮想現実感を応用したカーフェリーへの自動車積み付け支援システムを構築した。
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