2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10660219
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
岡部 守 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (00078198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 一二 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (40194138)
大久保 武 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (80233071)
立岩 寿一 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (10192634)
高柳 長直 東京農業大学, 国際食料情報学部, 講師
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Keywords | 企業の海外進出 / 地域就業構造 / 農業構造の再編 / 農村労働力移動 / 日中比較 / 地域内雇用の空洞化 / 農家経済の変容 / 失業と帰農 |
Research Abstract |
本研究は、円高にともなう企業の海外進出という現象に代表される経済構造の変化が地域の就業構造、さらに農業構造の再編過程に与える影響を、農村労働力移動、家庭内就業構造の変化等々の視点において、日本と中国の比較という側面から分析するものである。 10年度は、長野県上田市近郊の農村地域に立地する企業S社に注目し、S社の立地する農村地域の経済的、社会的変容について分析するため現地予備調査を実施した。また中国における事例研究としては、S社の中国生産拠点を中心に、立地する農村地域の経済的、社会的変容の概要を把握するため事前調査を実施した。 11年度は、10年度に引き続き、対象企業をS・M社に拡大し、両社の立地する農村地域の経済的、社会的変容について分析するため現地調査を継続的に実施した。また中国における事例研究としては、S・M社の中国広東省の生産拠点を中心に、立地する農村地域の経済的、社会的変容を把握するため調査を実施した。 12年度は、前年度まで実施した調査をさらに深化させ、調査対象を他社にも拡大する一方、農家経済に与える影響を把握するため丸子町等において補充調査を実施した。こうした調査によって近20年にわたって地域内の主要企業の海外進出が相次いだため、農村地域を中心に地域内雇用に大きな変動が発生しつつあることが明らかになった。また、中国における現地調査では、S社の中国生産拠点を中心に、農村地域出身の就業・生活実態を把握するため、出身地域の農村地域の経済的、社会的変容の概要を把握するため従業員アンケート調査を実施した。こうした調査によって、中国においても、農村労働力が農村地域から大量に流出し、出身地域の農村経済、就業構造に大きな変化がおこっていることが明らかになった。
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