1999 Fiscal Year Annual Research Report
亜鉛欠乏の生体影響に関する研究とその予防医学的評価
Project/Area Number |
10670321
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
野寺 誠 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70189413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳沢 裕之 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (10200536)
和田 攻 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60009933)
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Keywords | 亜鉛欠乏 / ラット / アポトーシス / SOD / 精巣 |
Research Abstract |
(1)特別食(亜鉛欠乏食)を製作し、それで、ラットを飼育する事により、体重増加の停止、脱毛、血精亜鉛値の低下を引き起こす亜鉛欠乏モデルを作製した。このモデルは、亜鉛欠乏症の症状を呈し、しかも長期間にわたって生存するものであった。(2)亜鉛欠乏モデルを用いた研究から、亜鉛欠乏では食道および皮膚の上皮における錯角化をともなう重層扁平上皮の肥厚、胸腺および精巣の萎縮が生じることが明らかとなった。(3)胸腺および精巣では、形態変化を呈する以前の段階で、アポトーシスの亢進があることが明らかとなった。(4)精巣では、生殖細胞や精子の消失の際に、SOD活性の低下が、臨床化学的、免疫組織学的に確認された。これは、亜鉛欠乏時の生殖機能の低下にアポトーシスや活性酸素の関与をうかがわせるものである。
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