1998 Fiscal Year Annual Research Report
職域コホートにおける個人の遺伝素因を考慮した循環器疾患の予防的介入研究
Project/Area Number |
10670335
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
志渡 晃一 北海道大学, 医学部, 助手 (20206098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲谷 哲郎 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (70205350)
小橋 元 北海道大学, 医学部, 助手 (60270782)
羽田 明 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00244541)
岸 玲子 北海道大学, 医学部, 教授 (80112449)
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Keywords | 循環器疾患 / 職域コホート / 危険因子 / ライフスタイル / 疫学研究 |
Research Abstract |
本年度は、北海道内某通信産業に従事する男性8,508名を対象とした健康調査をもとに、生活習慣、労働環境と自覚症状との関連を検討した。 1. 生活習慣と自覚症状有訴率との関連 自覚症状50項目について、生活習慣((1)食事時間、(2)食べ物の好き嫌い、(3)就寝時刻、(4)喫煙、(5)飲酒、(6)運動、(7)健康意識、(8)体重)ごとに各自覚症状の有訴率を比較検討した。 全体として健康的な生活習慣を実践している群において自覚症状の訴え率が低い傾向が認められた。特に、(1)の食事時間が規則正しい、(2)の食べ物に好き嫌いがない、(3)の就寝時刻が規則正しい、(6)の運動を習慣的に行う、といった生活習慣を実践している群において、ほとんどすべての自覚症状項目の訴え率が低かった。 2. 業務内容・役職と自覚症状との関連 自覚症状50項目について、業務内容((1)事務一般、(2)設備建設・運用・保守、(3)営業・販売)や役職((1)管理職、(2)課長代理・主査・係長、(3)一般社員)ごとに各自覚症状の有訴率を比較検討した。 業務内容と自覚症状では、(2)の設備建設・運用・保守において抑鬱を示す項目と運動系の不調を示す項目で高い傾向がみられ、(3)の営業・販売において抑鬱を示す項目と不安を示す項目と慢性疲労を示す項目で高い傾向がみられた。 役職と自覚症状では、(1)の管理職は全般に有訴率が低い傾向を示し、(2)の課長代理・主査・係長は慢性疲労を示す項目で高い傾向がみられ、(3)の一般社員は抑鬱を示す項目と睡眠の質の低下を示す項目で高い傾向がみられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 志渡 晃一: "通信産業従事者の労働・生活条件と疾病 (1)自覚症状の因子構造" 日本公衆衛生雑誌. 45・10. 709 (1998)
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[Publications] 志渡 晃一: "通信産業従事者の健康調査 (1)生活習慣と自覚症状との関連" 平成10年度日本産業衛生学会北海道地方会抄録. 10・1. 15 (1998)
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[Publications] 志渡 晃一: "通信産業従事者の健康調査 (2)生活条件と自覚症状との関連" 平成10年度日本産業衛生学会北海道地方会抄録. 10・1. 15 (1998)