1999 Fiscal Year Annual Research Report
地域老人コホートにおける痴呆の発症率とその関連要因
Project/Area Number |
10670343
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Research Institution | Fukui Medical University |
Principal Investigator |
丸橋 佐和子 福井医科大学, 医学部, 教授 (30030018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 康弘 福井医科大学, 医学部, 助手 (00303371)
日下 幸則 福井医科大学, 医学部, 教授 (70135680)
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Keywords | 痴呆 / 発症率 / スクリーニング / 自記式アンケート / 脳卒中 / ADL / コホート |
Research Abstract |
前年度の予備調査により、痴呆の有無判別に有用である調査項目が数項目見出されたので、それらを基に、自記式アンケート(生存者用)を新たに作成した。 この自記式アンケート(本人が回答不能な場合は、家族が回答)によるスクリーニング調査(郵送自記式)を、福井県K市地域老人コホートで実施した(対象者2204人)。返信されたアンケート数は1520人(回収率69.0%)であった。 回収されたアンケートから不適合回答などを除外した上、さらに質問15項目のうち、痴呆判定に必要な5項目が有効回答であったアンケート数は1363人であった。 つぎに、痴呆を判別するため、D1スコア=「脳卒中既往の有無(1〜2)」+「ADL:入浴介助の必要性(1〜3)」および、D2スコア=「質問ヘ(1〜3)」+「質問ヌ(1〜3)」+「質問ヲ(1〜3)」を各例で求めた。このD1、D2平面上の分布を、予備調査で得られた痴呆患者と対照者(痴呆無)の同分布と比較検討し、D1スコアが3以上かつD2スコアが5以上の群を痴呆有と導いた。 以上の方法で、今回のアンケート調査で痴呆有とされたのは、男女計105人(7.7%)であった。今回の痴呆有り群(生存者)は7年前の調査時では痴呆無しと判定されていたので、生存者における痴呆の発症率を求めると約1%と推定された。 痴呆発生の要因をロジスティック回帰分析(統計解析ソフト使用)により分析すると、脳卒中の既往・ADL(入浴)等を関連がみられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 長澤 澄雄: "痴呆の疫学的検出に関する予備研究"日本公衆衛生雑誌. 45・10. 544 (1998)
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[Publications] Miyoko Honda: "A Cross-sectional Population-based Study on Senile Dementia in a Rural City"Enviromental Health and Preventive Medicine. 5・1(掲載予定). (2000)