1999 Fiscal Year Annual Research Report
栄養および手術侵襲が肝薬物代謝酵素活性に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
10671152
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐山 淳造 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (60292322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 健二郎 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (40261614)
宮崎 修吉 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50282075)
標葉 隆三郎 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (20192106)
寺澤 孝幸 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10292319)
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Keywords | 手術侵襲 / 肝薬物代謝酵素活性 |
Research Abstract |
ラット栄養代謝モデルを用いて実験を継続した。肝薬物代謝酵素系の解析の結果から標準カロリー、過剰カロリーのTPNではP-450含量は減少し、7-エトキシクマリン脱エチル化活性、アニリン水酸化。活性、GST活性が低下した。低カロリーTPNではアニリン水酸化活性が低下し、アミノピリン脱メチル化活性が上昇することが明らかになった。また、開腹や片腎摘出などの手術侵襲によってP-450含量は減少し、すべての薬剤代謝活性とGST活性が低下した。一方、中鎖脂肪酸を含む経腸栄養剤を投与することによってP-450含量は増加し3種の薬剤代謝活性がすべて上昇し特に7-エトキシクマリン脱エチル化活性は手術後摂食群に比べて約8倍にも上昇したが、脂肪を少量しか含まない経腸栄養剤の投与ではP-450含量と薬剤代謝活性がともに低下した。しかし、第二相の反応であるGSTの活性は低下したままであった。静脈・経腸栄養や手術侵襲が肝薬物代謝系に大きな影響を与え、脂肪の投与がP-450含量・活性に大きく関わることが明らかになった。
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