1998 Fiscal Year Annual Research Report
癌特異的核マトリックス蛋白に対するモノクローナル抗体の作製と消化器癌への臨床応用
Project/Area Number |
10671163
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
市川 度 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (70282738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長内 孝之 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50301164)
仁瓶 善郎 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (00189341)
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Keywords | 癌特異的 / 核マトリックス蛋白 / モノクローナル抗体 / 消化器癌 |
Research Abstract |
研究計画に従い、胃癌12例、大腸癌25例の外科切除材料より、核マトリックス蛋白(Nuclear matrix protein、以下NMP)の抽出を、Feyらの方法を用いて行った。二次元電気泳動により、NMPのsub typeの発現の検討を行ったが、正常紹織との比較検討により、今回検討対象とした外科切除材料からは、癌特異的なNMPを同定が困難であった。しかし、胃癌においては分子量68kDa、等電点pH7.32のNMP sub typeがすべての検体で、組織型によらず発現していることが判明した。このsub typeの正常胃粘膜における発現は、癌組織に比較してやや減弱しており、癌特異的とまでは断定できないものの、比較的癌に特異的と考えられる。 さらに、株化胃癌細胞のcell lineにおける同様の検討でも、このsub typeのNMPの発現を認めており、現在、モノクローナル抗体の作成に着手し始めた。
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