1999 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌細胞株の血行性転移における血管内皮細胞増殖因子VEGFの役割と転移阻害の研究
Project/Area Number |
10671261
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高橋 敬治 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (60236271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門田 康正 徳島大学, 医学部, 教授 (60028628)
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Keywords | 肺癌 / VEGF / 腫瘍関連マクロファージ / リンパ行性転移 / 血行性転移 |
Research Abstract |
肺癌切除標本をCollagenase,Hyaluronidase,DNaseにて酵素処理し,肺癌内macrophage(TAM)を分離できた.これらのTAMは形態学的にもCD68による免疫染色にても99%以上がTAMであることを確認出来た.TAMは末梢血単球に比して有意に高いClassIIを発現していた(P=0.0004).一部はmRNAを抽出,一部は培養した.VEGF121,VEGF165 VEGF189,VEGF206のmRNAの発現はRT-PCR法にて測定した.3日から一週間培養したTAMの培養上清中のVEGFの産生量はELISA法にて測定した.肺癌症例のTAMはVEGF121とVEGF165のmRNAを発現していたが,ほとんどの症例でVEGF189とVEGF206のmRNAは発現を認めなかった.VEGFmRNA(+)TAMは全例培養上清中にVEGFを産生していた.VEGFmRNA(+)TAMのVEGFの産生量はVEGFmRNA(-)TAMのVEGFの産生量に比して有意に高いVEGFを産生していた(P=0.0045).今回の結果ではVEGF121とVEGF165のmRNAの発現をしていた症例は全例リンパ節転移を認めない早期肺癌症例であり,リンパ節転移を認めた症例のTAMは全例VEGF121とVEGF165のmRNAを発現していなかった.
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