1999 Fiscal Year Annual Research Report
クモ膜下出血における神経性脳血管調節因子の修復に関する検討
Project/Area Number |
10671291
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
郭 泰彦 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (90242718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 昇 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021487)
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Keywords | クモ膜下出血 / 一酸化窒素 / 脳脊髄液 / 脳血管攣縮 / アミノ酸 |
Research Abstract |
平滑筋細胞内カルシウム濃度上昇やnitric oxde(NO)の誘導をもたらす物質として脳脊髄液中のトランスフェリンが、NOを介して脳血管攣縮に一役を担う可能性に関して報告してきた。そこで、くも膜下出血後の脳脊髄液中のNO産生に関わるアミノ酸を中心として測定を行った。くも膜下出血後Day7〜11に脳脊髄液を採取した10例の女性(平均年齢54.3歳)(SAH群)と突発性正常圧水頭症およびくも膜下出血後1ケ月を経過した10例の女性(平均年齢65.3歳)(コントロール群)を対象として、脳脊髄液中の41種類のアミノ酸をHPLC法にて定量した。結果は、SAH群の脳脊髄液中のThreonine,Asparagine,Glutamine,Valine,Histidine濃度はコントロール群に比べて有意に上昇していた。また、このうちでGlutamic acidに関しては、SAH群の8名で上昇し、その平均値は15.7±10.6nmol/mlであった。一方コントロール群では全ての脳脊髄液中にはGlutamic acidは検出されなかった。ArginineとCitrullineの濃度には、両群に有差異を認めなかった。よって、41種類のアミノ酸のうち5種類がくも膜下出血後の脳脊髄液中で上昇し、特にGlutamine acidは測定可能症例が多く存在していた。
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Research Products
(2 results)