1999 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨膜の軟骨生成能を利用した3次元的組織再建法の開発
Project/Area Number |
10671677
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
四ツ柳 高敏 弘前大学, 医学部, 助教授 (70250595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 克憲 弘前大学, 医学部, 助手 (00271809)
澤田 幸正 弘前大学, 医学部, 教授 (50138046)
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Keywords | 軟骨 / 軟骨膜 / 家兎 / 耳介 / 組織再建 |
Research Abstract |
平成11年度の調査から軟骨膜の軟骨形成能を利用した立体組織の再建が可能であるという示唆を得た。しかしながら、再建された形態は経時的経過をみると徐々に変形してくることが問題となった。そこで、形態の維持を得るための固定期間の調査を行った。 約3kg雄の家兎耳介を用い、ネンブタールによる全身麻酔にて行った。 1.軟骨膜の軟骨形成能のみを利用した場合の固定期間とその後の後戻りの調査:軟骨膜-軟骨間を剥離、軟骨を除去し、軟骨膜-皮膚を、3x6cmで、中央から90度に湾曲した熱可塑性プラスチックをあてた。固定期間は4週と8週で、各5羽に行った。装具除去後、1週毎に角度を測定し、一部biopsy、H-E染色で組織学的検査も行った。結果として、後戻りの遅さ、程度伴に固定期間に依存していることがわかった。 2.軟骨と軟骨膜を併用した場合の固定期間とその後の後戻りの調査:軟骨膜-軟骨間を剥離、軟骨5mm間隔で横方向の切開を多数加えた後、3x6cmで、1.と同様の熱可塑性プラスチックをあてた。固定期間は4週と8週で、各5羽に行った。装具除去後、1週毎に角度を測定し、一部biopsy、H-E染色で組織学的検査も行った。結果として、8週群では切開部位の軟骨端同士を連続するように軟骨形成が行われていることがわかった。また、その後の後戻りの遅さ、程度伴に固定期間に依存しているものの、1.にくらべ程度が少ないことがわかった。 よって、臨床的には、従来耳介の再建において、手術を行った場合耳介の自然な形態を得るのは難しかったが、軟骨を切開するだけでもその後術後管理で十分な固定がなされれば自然な形態を得られることが示唆された。次年度の調査としては、1.本研究の臨床応用2.再生軟骨の形態維持を可能にする材料(rhーBMP2などの薬剤の投与)および、軟骨再生量を増加させる因子の調査を行う。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yotsuyanagi T.et al.: "Helical crus reconstruction using a postauricular chondrocutaneous flap"Ann.Plast.Surg. 42. 61-66 (1999)
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[Publications] Yotsuyanagi T.et al.: "Management of hairline using a local flap in total reconstruction for microtia"Plast.Reconstn.Surg.. 104. 41-47 (1999)
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[Publications] Yotsuyanagi T.et al.: "Nonsurgical correction of congenital auicular deformities in children"Yearbook of Plastic, reconstructive,and aesthetic surgery. 11. 67-68 (1999)