1999 Fiscal Year Annual Research Report
若年性歯周病関連細菌の骨吸収活性および破骨細胞形成に対するTIMPの影響
Project/Area Number |
10671975
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Research Institution | Aichi-gakuin University |
Principal Investigator |
石原 裕一 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (50261011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大口 将弘 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (00319196)
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Keywords | 破骨細胞 / TIMP / Actinobacillus actinomycetemcomitans / 若年性歯周炎 / インターロイキン1 / マウス骨髄培養系 |
Research Abstract |
TIMPsはMMPsに共通の内因性インヒビターであるが,MMPsインヒビターとしての機能とは独立して、広範囲の細胞に対し強い増殖因子活性を持つことが報告されている.本研究では,TIMPsが破骨細胞形成に,促進的に関与していることを明らかにした. 【方法】ddYマウスより骨髄細胞を採取し,破骨細胞形成促進因子と共に6日間培養した.培養後,TRAP染色を行い,TRAP陽性で3核以上の細胞を破骨細胞〔TRAP(+)MN細胞〕として計測し,TIMP(+)群とTIMP(-)群で比較,検討した.さらに,TIMPs(-)群にリコンビナント(r)TIMP-1,-2,および合成MMP inhibitorを加えた群を用いて同様の実験を行った.なお,破骨細胞形成促進因子としては,PGE2,IL-1α,1α,25(OH)2D3を用いた. 【結果および考察】TIMP(-)群ではTRAP(+)MN細胞数が46.7±11.7(平均±S.E.,n=6)でTIMP(+)群(139.8±18.1)に比べ有意(p<0.01)に抑制されたが,rTIMP-1,-2の再添加で130.5±12.7と有意(p<0.001)に回復した.しかし合成MMP inhibitorを添加しても細胞数に変化は認められなかったことから,TIMPsがMMP inhibitorとは別の作用機構で破骨細胞形成を促進していると考えられる.さらに,培養系からPGE2を除くとTIMPsの有無に係わらずTRAP(+)MN細胞形成はほぼ完全に抑制されることから,TIMPsの作用は副次的であると考えられる.さらに,PGE2を他の破骨細胞形成促進因子であるIL-1α,1α,25(OH)2D3に置き換えても同様な結果が得られた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] NOBUO UEDA: "Involvement of prostaglandin E2 and interleukin-1 α in the differentiation and survival of osteoclasts induced by lipopolysaccharide from Actinobacillus actinomycetemcomitans Y4."J Periodontal Res. 33. 509-516 (1998)
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[Publications] MASANORI KOIDE: "Inhibition of experimental bone resorption and osteoclast formation and survival by 2-aminoethanesulphonic acid."Arch Oral Biol. 44. 711-719 (1999)