1998 Fiscal Year Annual Research Report
要介護高令者に対する介護者の満足度と福祉サービス利用との関係
Project/Area Number |
10672210
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
小野 ツルコ 愛媛大学, 医学部, 教授 (10020025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 昭子 愛媛大学, 医学部, 助手 (80274314)
大西 美智恵 愛媛大学, 医学部, 助教授 (30223895)
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Keywords | 要介護高令者 / 家族介護者 / 社会福祉サービス / 訪問看護ステーション利用者 |
Research Abstract |
1. 研究目的:要介護高齢者の社会福祉サービスの利用状況の実態を把握し、要介護者及び家族介護者の福祉サービスに対する考え方、受け止め方を分析する。 2. 研究対象:愛媛県内4カ所の訪問看護ステーション利用者269名に対して、郵送法によるアンケート調査を実施し196名(72.9%)の回答を得た。さらに面接調査に協力が得られた43名に対して半構成式の面接調査をを実施し、介護状況、福祉サービス利用状況について聴取した。 3. 研究結果:(1)福祉サービスの利用率の多い順は入浴サービス(37.4%)、ホームヘルプサービス(37.4%)介護機器の調達(30.3%)、ショートステイ(23.6%)デイサービス(21.0%)であり、要介護者の男女別に見ると男性は入浴サービスが、女性は介護機器の調達が多い。(2)介護者の年齢別では80歳以上の介護者はホームヘルプの利用率が高く、60歳代以下では介護機器の調達の利用率が高い。(3)介護者の続柄別では嫁がショートステイの利用率が高い。(4)介護時間別では介護時間の長い介護者が入欲サービスの利用が高い。(5)要介護者の自立度別では寝たきりの高齢者は福祉サービスの利用率が高い。(6)介護者の負担感の強い者ほど福祉サービスの利用率が高い。 4. 結論:現在の調査段階では、介護者の満足度と福祉サービスの利用率との直接的な関係は見いだされていないが、要介護高齢者の性別、介護者の年齢、介護時間、介護者の続柄等により、福祉サービスの利用に仕方に違いがあることが示唆された。
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