1999 Fiscal Year Annual Research Report
環境教育における参加型プログラムの開発とその実証的研究-水環境マップの作成-
Project/Area Number |
10680187
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
川嶋 宗継 滋賀大学, 教育学部, 教授 (90093161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 静代 滋賀大学, 教育学部, 講師 (80273829)
市川 智史 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (60274271)
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Keywords | 参加型プログラム / 琵琶湖流入河川 / 水環境マップ / 水質評価法 / 環境教育学習教材 / 公開事業 |
Research Abstract |
滋賀大学教育学部附属環境教育湖沼実習センター事業「湖沼環境教育しがプロジェクト」(代表:研究代表者)の参加型プログラム「みんなでつくろう水環境マップ」を昨年度本格的に始動させた。本年度は、プロジェクトで昨年度の成果を踏まえ、小・中・高校の教職員、市民に参加を呼びかけ、1999年8月23日に、滋賀県内の河川一斉調査を実施した。276地点のサンプルが集積し、分析後、水環境マップを作成した。サンプルの増加にみられるように、教員や市民の本プロジェクトに対する関心の高まりがみられる。また、作成したマップは、センターニュースやホームページで公開しているが、地域の環境に対する意識を高める役割を果たしている。得たデータは、環境教育のみならず、びわ湖および集水域のこれからの水環境を考えていく上での重要な役割を果たすと思われる。 10項目以上について水質分析を行ったが、経験のない者には難しい面もあり、化学薬品を使わない水質評価法の開発に取り組んだ。すなわち、河川水のろ過水に琵琶湖から採取した種プランクトンを添加し、その増殖の程度によって水質を判定するというバイオアッセイの応用を検討している。水質分析による栄養塩類の濃度とある程度相関が得られた。引き続き検討していきたい。さらに、本研究で開発している参加型プログラムの手法をタイで応用するための基礎検討として、チェンマイ大学で環境教育に取り組んでいるグループにレビューを受けたが、高い評価を得、引き続き実施に向け検討を続けることになった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] H.Yokura,A.Inagaki,M.Kawashima: "Development of Teaching Materials for Environmental Education in School,-How to treat cooking wastes-"Proceedings of the International Household & Family Research Conference. 201-204 (1999)
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[Publications] 市川智史: "日本におけるエコ・スクールの展開に関する研究"日本科学教育学会年会論文集. 23. 205-206 (1999)
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[Publications] M.Kawashima: "Integrated Environmental Management (Eds.: Itakura et al.), Chapter 8, Education for solving Environmental Problems"Lewis Publishers. 10 (1999)
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[Publications] 川嶋宗継: "滋賀大学教育学部附属環境教育湖沼実習センター編「びわ湖から学ぶ」第3章-3,びわ湖・地球環境問題と環境教育"大学教育出版. 11 (1999)
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[Publications] 川嶋宗継(監訳) Hashimoto・Barrett編著: "ILEC/UNEP湖沼環境管理のためのガイドライン 第2巻 湖沼環境管理の社会経済的側面"ILEC/UNEP. 168 (1999)
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[Publications] 左巻健男・市川智史編著: "誰にでもできる環境マニュアル"東京書籍. 283 (1999)
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[Publications] 市川智史: "環境教育のカリキュラム,安彦編『新版 カリキュラム研究入門』"勁草書房. 13 (1999)
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[Publications] 佐野静代: "滋賀大学教育学部附属環境教育湖沼実習センター編「びわ湖から学ぶ」第3章-4,地域史を素材とした環境学習-びわ湖岸内湖をめぐる民俗文化を事例に"大学教育出版. 11 (1999)