2000 Fiscal Year Annual Research Report
国際的に通用するエンジニア教育課程における基礎物理教育の研究
Project/Area Number |
10680193
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Research Institution | TEIKYO HEISEI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
原 康夫 帝京平成大学, 情報学部, 教授 (10015505)
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Keywords | エンジニア教育 / 基礎物理教育 / エンジニア国際資格 / 工学教育基準 / ABET / JABEE / 数理的推論能力 / 大学のユニバーサル化 |
Research Abstract |
国際的に通用するエンジニア教育課程における基礎物理教育の主目標は,米国工学基準協会(ABET)と日本技術者教育認定制度(JABEE)の工学教育基準によれば,「物理学を実地に応用できる能力」と「生涯にわたって学びつづける能力」の養成である. 大学進学率が50%を越し,大学がユニバーサル化し,卒業後の学生の進路は多様化している.工学教育でもプロフェッショナルとサブプロフェッショナルの2レベルの教育を並行して行う必要がある.エンジニア教育課程における基礎物理教育の内容と水準が大きな問題になる. 本年度は,まず国際的に通用するエンジニア資格である米国のプロフェッショナル・エンジニア資格取得のためのFE試験のサンプル問題を分析し,あわせて米国の工学系大学院入学の統一試験のサンプル問題を分析した.その結果,工学一般の問題は工学の基礎になっている物理学の幅広い分野の基礎的知識と,その実地への応用能力を重視した平易な問題であることが判明した.この比較を通じて,日本の物理教育が『高校⇒大学⇒物理学研究者』という進路向けであり,『高校⇒大学⇒エンジニア』という進路向けでないことがわかった.これらの研究成果は本科学研究費の研究報告書にまとめて発表した. 実地への応用能力および生涯にわたって学びつづける能力として重要なのは数理的推論能力と抽象能力である.大学のユニバーサル化にともない,このような能力の乏しい学生が増加してきた.学生の能力の実状に対応し,かつ国際的に通用するエンジニア教育課程の基礎物理教育として十分なレベルの平易な教科書として,「基礎からの物理学」,「基礎からの力学」,「基礎からの電磁気学」を完成させ,「基礎からの物理学」をWEB-TEXT化した.
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Research Products
(2 results)