1999 Fiscal Year Annual Research Report
児童・生徒のシンナー・覚せい剤等薬物乱用防止に関する心理・社会・教育・医学的研究
Project/Area Number |
10680289
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
小宮山 要 桜美林大学, 国際学部, 教授 (80255249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 信彦 白梅学園短期大学, 心理学科, 助教授 (00247181)
高野 陽 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (60083747)
難波 豊 桜美林大学, 国際学部, 教授 (00221466)
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Keywords | 薬物乱用 / 覚せい剤 / 少年非行 / 健康教育 |
Research Abstract |
本研究は中学生と高校生の薬物乱用について、教師と保護者の意識態度(危機意識)を明らかにし、薬物乱用防止教育の効果的なプログラムを策定することを目的としている。調査対象は東京都の公立中学636校と公立高校168校の教師各700人を無作為に抽出し郵送法で返送のあった中学教師212人、高校教師283人と、中学、高校生の保護者で返送のあった586人(中学296,高校290)について分析を行った。主な結果は以下の通りである。 1)中学、高校の教師の50%と高校生の保護者の40%が自分の身近で生徒たちが薬物乱用をしているという情報を得ている。 2)覚せい剤の危険性を生徒に自信を持って説明できるという教師は20%以下で保護者よりも若干低い値を示している。 3)覚せい剤やシンナーの危険性について教師は生徒がかなり理解していると思っているが、生徒はよく分からないと答えている者が多く両者間に大きなズレが見られる。 4)薬物乱用の講演会や研修会に参加したくない、わからないという教師が30%近くいる。 5)自分の学校の生徒の薬物乱用問題を深刻だと受け止めている教師は25%近であるが、保護者では70%以上が深刻だと認識している。 6)自分の学校の生徒の5年後の薬物乱用は増加していると見ている教師は40%強いる。 7)高校教師の65%が、自分の学校の生徒の中には覚せい剤を手に入れられると思っている生徒がいると見ており、その内の41%が15人以上いると予想している。保護者の25%が15人以上いるだろうと予想している。 8)教師も保護者も薬物乱用防止教育の中心的役割りを家庭に求めている。
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