1998 Fiscal Year Annual Research Report
中学校高等学校における「政治的・社会的参加」の教育に関する教科教育学的研究
Project/Area Number |
10680291
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高山 次嘉 早稲田大学, 教育学部, 教授 (00002543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 敏 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (10199870)
大友 秀明 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30176945)
江口 勇治 筑波大学, 教育学系, 助教授 (50151973)
工藤 文三 国立教育研究所, 教科研究部, 室長 (30231096)
影山 清四郎 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (60089563)
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Keywords | 社会的・政治的無関心 / 民主主義 / 市民的資質 / 社会参加 / 社会参加の教育 / ボランティア活動 / 社会科・公民科教育 / 教材開発 |
Research Abstract |
現代の青少年における、他との係わり希薄化・ぜい弱化、社会的公共的事柄への関心・関与の低下、社会的・政治的無関心についての指摘は既に久しい。前回及び今回の学習指導要領の改定によってボランティア活動が唱導されその実践もようやく広がりつつある。しかし、社会科・公民科の授業は依然として知識の伝授に偏り、民主主義の維持発展のために科学的社会認識と市民的資質の育成という本来の責任を十分にはたしているとは言いがたい。社会科・公民科や総合的な学習の時間その他における社会的参加の教育についての小・中・高校を一貫するカリキュラムの開発は今日の緊急の課題であろう。 社会参加を研究しておられる社会学者による生活世界の植民地化からの主体性の回復と社会参加の意義の講演と、社会参加のための教育の必要性と児童生徒の社会参加意識の発達の状況、諸外国における社会参加の教育の実践と理論の動向などについての研究代表・分担者全員による報告・討議から、おおよそ以下のような共通理解を得た。◇社会参加については、自発・自治・民間などボランティア・アソシエーションを本態と考えるが、地方政治への参画などを排除する厳格な非権力の立場は取らないこと。◇社会参加の教育を、学校において社会的公共的なことへの奉仕的なボランティア活動や、問題点の指摘・改善改革のための活動を実際に行うことに限定せず、将来における適切な選択・実践を可能にする情報や知識の提供、判断力や関心の育成を目指す教育をも含めること。◇社会参加の教育には参加体験によるインターンシップや知識偏重の授業の改善という機能があるが政治経済的欠陥・問題状況の補完の手段・順化など政治による教育支配が忍び寄る危険があること。◇自立し自発的に連帯し共生する社会の市民を育成するための教材開発(研究協力者との共同作業)の開始。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 江口 勇治: "これからの社会で求められる社会科像についての一試論-社会認識と公民的資質の関係について" 社会系教科教育学研究. 10. 13-20 (1998)
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[Publications] 江口 勇治: "社会科50年とこれからの教育改革-法教育の意義とそのカリキュラムについて" 社会科教育研究. 79. 32-39 (1998)
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[Publications] 大友 秀明: "「鍵問題」を中核とする総合学習" 学校教育. 973. 18-23 (1998)
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[Publications] 大友 秀明: "ドイツ基礎学校の教育改革と「総合的な学習」" 埼玉大学教育実践研究指導センタ-紀要. 12(未定). (1999)
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[Publications] 唐木 清志: "アメリカにおける「コミュニティ・サービス学習」の構造" 静岡大学教育学部研究報告(教科教育学篇). 30(未定). (1999)