1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680516
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
桝見 和孝 神戸大学, 発達科学部, 教授 (90031088)
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Keywords | フラクタル次元 / ライトアップ / 印象評価 / 脳波 / 空間周波数 / 輝度分布 |
Research Abstract |
1、戸近郊を中心に、近景(構造物など)、中景・遠景(六甲山麓の高台、海岸からの展望など)、街路ゾーン(市街地、公園、広場、モニュメントなど)の都市景観夜景を約500コマ程度デジタル写真撮影し、調査基礎資料とした。さらに、比較対象として、神戸と類似する横浜市のみなとみらい21地区、港の見える丘地区、東京の有明・台場・池袋・港区東京タワー地区など約300コマ基礎資料を収集した。 2、調査基礎資料を中心に以下を実施した。 (1)景観夜景の輝度分布に相当するグレイ(白黒)画像により、2次元空間周波数の減衰係数特性を算出した。 (2)景観夜景の輪郭線情報を含む線画を抽出し、フラクタル次元を算出した。 (3)色彩色差計により、デジタル写真画像の明るさと輝度の関係を明確にした。 (4)2次元画像処理によりR・G・B分布を3次元的表現を検討資料とする。 (5)「暖かい・冷たい」、「美しい・美しくない」など20項目の感情・快適性要因の相関と評価結果をSD法の因子分析により「柔らかさ」、「目立ちやすさ」、「美しさ」等の3つの因子に分類できることを明確にした。 (6)簡易型脳波計による生理的特性については、12〜14Hzのファスト・アルファ波および4〜7Hzのシータ波が心理評価項目と関連している可能性が認められた。 3、上記2における、(1)〜(6)の定量化要素とを総合的に評価検討を実施した。 心理的評価項目の「現代的・古典的」と「はっきり・ぼんやり」感覚が色彩分布、フラクタル次元、空間周波数減衰、脳波などとの相関があり、「明・暗」、[派手・地味]、「動的・静的」、「鮮やか・くすんだ」、「暖・冷」、「にぎやか・さむしい」などとも関連していることが明白となった。
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