1998 Fiscal Year Annual Research Report
Fasを介するアポトーシス誘導シグナル伝達分子群のドメイン構造及び相互作用の解析
Project/Area Number |
10680606
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒巻 和弘 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (20271017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米原 伸 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (00124503)
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Keywords | アポトーシス / デス-エフェクター・ドメイン / Caspase-8 / FADD / MC159 |
Research Abstract |
本研究では、アポトーシス誘導シグナル伝達に関わる分子のうち、デス-ドメインやデス-エフェクター-ドメイン(DED)を有するFas・FADD・Caspase-8・Casper或いはウィルス由来のMC159・E8について、異分子間や同分子間の相互作用におけるドメイン構造の特異性や親和性について解析を行った。Caspase-8については、新たにマウスの遺伝子を単離し、この遺伝子を本研究に用いた。これまでの研究により、各分子で2つ隣接しているDEDは、1つでは機能的に不完全であり2つ隣接して協調的に働くことが必要であると判明した。また上述の分子間でDEDを交換したキメラ型分子を作成しその機能を解析したところ、2つ隣接したDEDモチーフのうちCaspase-8ではカルボキシル基末端側のDEDモチーフがアポトーシス誘導に必要不可欠であること、またMC159ではアミノ基末端側にあるDEDモチーフがアポトーシス誘導を抑制すること等が明らかとなった。 また上述の分子以外にDED様構造をもつ遺伝子を探索するために、FADDのDEDのアミノ酸配列を参考にESTデータベース上を検索したところ、新規のDED構造をもつ遺伝子を同定した。この遺伝子は、マウスの様々な臓器でその発現が認められ、特に精巣で発現が高いことが判明した。現在この遺伝子の機能及びDEDモチーフを介した他分子との相互作用について解析中である。
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