1999 Fiscal Year Annual Research Report
Fasを介するアポトーシス誘導シグナル伝達分子群のドメイン構造及び相互作用の解析
Project/Area Number |
10680606
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
酒巻 和弘 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (20271017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米原 伸 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (00124503)
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Keywords | アポトーシス / デス・エフェクター・ドメイン / caspase-8 / FADD / MC159 |
Research Abstract |
本研究では、アポトーシス誘導シグナル伝達に関わる分子のうち、デス-ドメイン(DD)やデス-エフエクター-ドメイン(DED)を有するFas・FADD・Caspase-8・Casperやウイルス由来のMC159・E8について、異分子間や同分子間の相互作用におけるドメイン構造の特異性や親和性について解析を行った。本年度は、これら分子中からアポトーシス誘導能のあるCaspase-8とアポトーシス抑制作用を示すMC159の二分子について焦点を絞って研究を行った。その結果、両分子とも繰り返した2つのDED構造を有しているが、この繰り返し配列がそれぞれの分子の機能を果たす上で必要不可欠であることが判明した。DED構造を一つのみもつ変異体では、両分子で認められたアポトーシス誘導能や抑制効果が機能しないことがわかった。 また新たに同定したDED構造をもつ遺伝子(仮称2NbMT)に関して、アポトーシス誘導能や抑制能の有無について調べ、この遺伝子産物はアポトーシスに関与しないことを認めた。このことは、同じDED構造をもつにも関わらず、2NbMTは上述の分子とは異なった機能を有する可能性が示唆された。
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