2000 Fiscal Year Annual Research Report
シマリス血清中の高HDL値はCETP欠損に由来する
Project/Area Number |
10680773
|
Research Institution | YAMAGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大和田 一雄 山形大学, 医学部, 助教授 (60101010)
|
Keywords | シマリス / HDL / CETP / 降脂質剤 / 高コレステロール食 |
Research Abstract |
我々はシマリスの血清HDL値が著しく高値であることを見出しその成因をCETP活性との関連で解析してきた。今年度は、高脂食負荷並びに降脂質剤(プロブコール)投与による各種パラメーターの変動について検討し、以下の成績を得た。 1.5%コレステロール添加飼料負荷の影響 (1)オス動物においてはChoおよびHDLは8ヶ月後でも変化を認めなかったが、TGは8ヶ月後に高脂食給与前に比べて約47%の値に減少した。 (2)メス動物においてはHDLのみ変化を認めなかったが、Choで約2倍、TGで約3倍の値に上昇した。 (3)リポタンパク分画については、オス、メスともHDL、VLDL+LDLに変化を認めなかったが、カイロミクロンについて日数を重ねるにつれて徐々に分画比率が減少する傾向を認めた。 2.降脂質剤(プロブコール)投与の影響 (1)オス動物において投与開始4週間後でCho、TG、HDLともそれぞれ44%、78%、48%まで値が減少した。 (2)リポタンパク分画比率は、オス、メスともHDLは3週目まで減少し、4週目で上昇した。VLDL+LDLは逆に3週目まで上昇し4週目で減少した。 現在これらの実験をさらに継続すると共に、シマリスのCETP遺伝子の存否について検討しているところである。
|