1998 Fiscal Year Annual Research Report
半導体光増幅器を用いたファイバリングレーザによる光電流センサ
Project/Area Number |
10750025
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高橋 佳孝 群馬大学, 工学部, 助手 (30216767)
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Keywords | 光ファイバレーザ / リングレーザ / 半導体光増幅器 / 光計測 / 電流センサ |
Research Abstract |
まず光電流センサ用ファイバの偏光特性(円偏光伝搬時の偏光変換特性)を測定した.光電流センサ用ファイバとして開発された鉛ガラスファイバでは固有及び誘導複屈折が非常に小さいと報告されているが,測定の結果ファイバに曲げや捩れなどの外乱が生じてもファイバに導波された光は円偏光状態を保ったまま伝搬することが確かめられた.一方伝送損失についても測定し,本研究で用いる1.3μm帯でも報告されている1.55μm帯と同様に1.2dB/mと比較的高いことがわかった. 次に半導体光増幅器を利得媒質として,この鉛ガラスファイバをリング共振器の一部として取り入れた新しいファイバリングレーザを構成し,発振させることに成功した.また共振器内にファラデー旋光子を導入することにより,両回り発振光間で発生するビート周波数にフリースペクトラルレンジ(すなわちリングレーザの縦モード間隔)の4分の1に相当するバイアス成分を付与することに成功した. また別の形態のレーザとしてリング共振器内にYIGの結晶を導入し,このYIG結晶に電流による磁場を加えたところ,磁場の大きさに比例して両回り発振光間にビート信号が発生することが確かめられた.さらにフェライトでできたリングコアのギャップ部にYIG結晶を挟んだものについても同様に実験し,リングコアに流した電流に比例してビート周波数が変化することが確かめられ,電流センサとしての可能性を確認した.
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