Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城岡 竜一 観測フロンティア研究システム, 地球変動研究所, グループリーダー(研究職)
白川 直樹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70302586)
玉井 信行 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90010818)
清水 収司 宇宙開発事業団, 地球観測データ解析研究センター, 研究員
上野 健一 滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (00260472)
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Research Abstract |
本研究では、国際共同研究等特別事業「アジアモンスーンエネルギー・水循環研究観測計画(GAME)」においてチベット高原で取得されたデータの解析と自動土壌水分観測の継続を行ってきた.これまでの研究で,チベット高原上の凍土の融解・凍結プロセス,降水,土壌水分等の,時間変化,空間分布特性が明らかになり,また,衛星による陸面水文量の算出手法が提示され,検証の結果,手法の有効性が示された. 本年度の特筆すべき成果は,衛星データと陸面モデルを組み合わせた陸面データ同化手法,凍土過程を含んだ陸面スキーム(PF-SiB2)と大気メソモデルの結合モデル,PF-SiB2を含んだ陸面スキームを含んだと分布型流出モデルなど,モデルや同化手法の開発と,チベット高原上の陸面・大気プロセスがアジアモンスーンの動態に与える影響に関する解析的研究の進展である.これらの成果は,10月に名古屋で開催された第5回GAME国際会議にて発表された.ここでは,12名共同研究者を中国,韓国などから招へいし,研究発表に加えて,今後の共同研究のあり方についても議論した.また,1月のGAME国内集会では,エネルギー・水収支解析,衛星観測,モデルのそれぞれのセッションで,上記研究発表をおこなった.以上の成果は,それぞれのプロシーディングスに掲載されている. また,12月には箱根にてGAME-Tibet国内研究集会を開催し,国際共同研究等特別事業以来6年問の研究成果を取り纏めた.現地観測データは,初期解析,データ品質チェックの上,アーカイブされ,世界の研究コミュニティに公開された.これをもとに解析,モデル研究が進められ,チベット高原の陸面エネルギー・水循環過程のメカニズムと大気に与える影響が包括的に研究され,多大の成果を挙げた.これらはGAME-Tibet Synthesis Reportととして発行することなった.
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