2000 Fiscal Year Annual Research Report
縁辺海の海況予報のための海洋環境モニタリングの研究
Project/Area Number |
11205101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平 啓介 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50013579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺崎 誠 東京大学, 海洋研究所, 教授 (20111586)
市川 洋 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (60128410)
川辺 正樹 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (40143549)
古谷 研 東京大学, 農学生命研究科, 教授 (30143548)
山形 俊男 東京大学, 理学系研究科, 教授 (50091400)
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Keywords | 北東アジア地域計画(NEAR-GOOS) / 縁辺海の海況予報 / 海洋環境モニタリング / プランクトンネット採集効率 / 音波海流プロファイラー(ADCP) / 栄養塩、炭酸塩 / 海底ケーブル利用海流観測 / 海洋基礎生産 |
Research Abstract |
日本海、東シナ海の水温、塩分、海水流動、水位変動、化学物質、プランクトン量などの現況を把握し、予報することを目的とする。毎日のマッピングを初期条件に流入する海流流量と気象データを境界条件に数値モデルの時間積分により縁辺海の海況を予報し、化学物質や生物量については予報モデルで拡散と輸送を評価する。既存観測では不十分な海況データや海流流量のモニタリング、及び縁辺海海況モデルの開発を行う。 総括班と8つの課題で共同研究を実施している。課題1では日本海と東シナ海の黒潮流量を日韓、沖台、沖比の国際海底ケーブルならびに鹿児島-奄美などの国内海底ケーブルを用いて地電位差を計測している。沖縄-台湾間を白鳳丸で反復航走して音波流速プロファイラ(ADCP)流速計測で地電位差を較正した。課題2は検潮データから沖合の黒潮変動を調べ、北東アジア地域計画(NEAR-GOOS)の水温とともにインターネットで公開し、トカラ海峡の海流を観測している。課題3は東シナ海の海況を練習船、研究船により4回観測し、変動特性を解析した。課題4では各機関のプランクトンネットの採集効率を調べ共通データベース化を図った。貨物船に搭載したADCPで海流と動物プランクトン量を計測した。課題5では縁辺海の高解像度数値モデルを運用し、縁辺海循環を調べ、1日4回の気象データ導入を準備した。課題6では栄養塩、炭酸塩の分析マニュアルを作成し、東部日本海の化学物質の時系列データを取得した。課題7では海洋の生物生産をリモートセンシングによりモニタリングするために光生物学的係数を測定した。相模湾や大槌湾で基礎生産力を現場観測した。課題8では人工衛星データAVHRRデータから高解像度の海面温度画像を作成し公開した。東京-小笠原、仙台-ハワイの海況モニタリングを実施した。モニタリングとモデルにより2000年9-10月について縁辺海の海況予報を試行することにしている。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 平啓介: "東京大学海洋研究所の将来展望-海洋研究教育の国際中枢を目指して"月刊海洋. 32,1. 30-34 (2000)
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[Publications] 平啓介: "「北朝鮮寒流」・「東朝鮮暖流」の名称提案"海の研究. 9,5. 273-274 (2000)
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[Publications] Fujio,S.: "Deep current structure above the Izu-Ogasawara Trench"Journal of Geophysical Research. 105,C3. 6377-6386 (2000)
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[Publications] Kawabe,M.: "Interannual variations of sea level at the Nansei Islands and volume transport of the Kuroshio due to wind changes"Journal of Oceanography. 57. 189-205 (2001)
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[Publications] Kawabe,M.: "Calculation of interannual variations of sea level in the subtropical North Pacific"Journal of Oceanography. 56. 691-706 (2000)
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[Publications] Ichikawa,H.: "Seasonal variation of heat and freshwater transports by the Kuroshio in the East China Sea"Journal of Marine Systems. 24. 119-129 (2000)
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[Publications] 市川洋: "上流域の黒潮の観測"月刊海洋. 32,8. 504-513 (2000)
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[Publications] Terazaki,M.: "Feeding of carnivous zooplankton, chaetognath in the Pacific"Dynamics and Charaterization of Marine Organic Matter. Tanoue, E.and T.Hama (editor), TERAPUB, Tokyo. 257-276 (2000)
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[Publications] Terazaki,M.: "Utilization of Biological Data for IODE system in the WESTPAC area"Proceedings of ICWP '99 conference, JODC.Japan Coast Guard. 163-165 (2000)
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[Publications] Yamagata,T.: "Intraseasonal eddies in the Sulawesi Sea simulated in an ocean general circulation model."Geophys.Res.Lettr.,. (in press). (2001)
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[Publications] Furuya,K.: "Pigment composition of Pedinomonas noctilucae (Pedinophyceae), an endosymbiont of the green Noctiluca (Dinophyceae)"La mer. 38. 95-97 (2000)
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[Publications] Han,M.-S.: "Size and species-specific primary production and community structure of phytoplankton in Tokyo Bay"Journal of Plankton Research. 22. 1221-1235 (2000)