1999 Fiscal Year Annual Research Report
メダカ主要組織適合性抗原複合体の構造解析による獲得免疫進化機構の解明
Project/Area Number |
11236205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野中 勝 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40115259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 博 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00110560)
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Keywords | メダカ / MHC / BAC / 塩基配列 / 連鎖 / ゲノム進化 |
Research Abstract |
メダカMHCの遺伝学的解析:哺乳類、鳥類、両生類のMHCはクラスI,II,III遺伝子がクラスターとなって連鎖群を形成しているが、硬骨魚のゼブラフィッシュやメダカでは、これらの遺伝子が多くの染色体上に散在することが明らかになってきている。しかしながら、硬骨魚においてもクラスIA遺伝子とクラスI抗原の提示に関わる遺伝子群は連鎖群を形成しており、これら遺伝子が脊椎動物MHCの中枢部分をなすことが示唆されている。そこで本年はメダカMHCの遺伝学的解析をより進展させ、2つのクラスIA遺伝子、UAAとUBA、LMP2、LMP7、TAP2が連鎖群を形成することを確認するとともに、3つのクラスIIB、補体C3、C4、Bの遺伝子は各々別の染色体に存在することを明らかにした。 メダカMHCの物理的解析:遺伝学的解析により明らかになったメダカUAAとUBA、LMP2、LMP7、TAP2よりなる遺伝子クラスターの構造を塩基配列のレベルで明らかにするために、Hd-rR系統のメダカを用いて構築されたBACライブラリーをスクリーニングし、6ヶの陽性クローンを単離し、制限酵素地図、サザン解析を行った。その結果約230Kbのインサートを有する一つのクローンに上記のすべての遺伝子が含まれていることが判明したので、現在ショットガン法により、そのクローンの全塩基配列の決定を進めている。ABI377シーケンサーを用いて、一日に700bp,64サンプルの解析が可能であり、数ヶ月で全構造が決定できると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nonaka, M.: "Opsonic complement component C3 in the solidary ascidian, Halocynthia roretzi"J. Immunol.. 162. 387-391 (1999)
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[Publications] Kitamura, K.: "Characterization of the human dihydropyrimidinase-related protein 2 (DRP2) gene"DNA Res.. 6. 291-297 (1999)
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[Publications] Kuroda, N.: "Molecular cloning and linkage analysis of complement C3 and C4 genes of the Japanese medaka fish"Immunogenetics. 51. 117-128 (2000)
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[Publications] Nonaka, M.: "Trans-species polymorphism of the MHC-encoded proteasome Subunit LMP7 in an amphibian genus, Xenopus"Immunogenetics. (in press). (2000)
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[Publications] Naruse, K.: "A detailed linkage map of medaka, Oryzias latipes : Comparative genomics and genome evolution"Genetics. (in press). (2000)