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2000 Fiscal Year Annual Research Report

岩石における反応・拡散・流動とパターン形成

Research Project

Project/Area Number 11304038
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

西山 忠男  熊本大学, 理学部, 教授 (10156127)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 磯部 博志  熊本大学, 理学部, 助教授 (80311869)
Keywords蛇紋岩 / 海山 / ダイアピル / 高圧変成岩 / 伊豆マリアナ弧 / 拡散
Research Abstract

1.蛇紋岩ダイアピルの形成モデル
伊豆マリアナ弧には多数の蛇紋岩海山があることが知られており,その成因は地球科学の第1級の問題である.この蛇紋岩海山を沈み込むスラブから供給された水によってウェッジマントルに蛇紋岩層が形成され,そこから発生したダイアピルと考えてモデル化した.
(1)蛇紋岩海山の分布パターンから次のことが分かる.海山の平均的大きさは直径15km.海山の平均的間隔は50km程度.海山は海溝から80km程度島弧側に帯状配列をなし,蛇紋岩海山フロントを形成している.
(2)蛇紋岩海山には高圧変成岩のブロックが含まれている(Ishii et al,1994)ことから,海山を形成したダイアピルは地下約30kmの深さから上昇してきたと考えられる.
(3)蛇紋岩海山はpresent-day subduction zoneに発達することから,その形成の時間スケールはsubduction zoneの発達の時間スケールと調和的でなければならない.
以上の事実から,モデルの構築と妥当性の検討を行った.
(a)沈み込み帯の岩石学的モデルから,蛇紋岩海山フロントの存在は蛇紋石脱水分解反応曲線の位置によって規制されていることが示された.
(b)蛇紋岩海山の間隔からダイアピル形成理論より厚さ100mオーダーの蛇紋岩層が存在すれば,観測されるダイアピルが形成可能であることが示された.
(c)蛇紋岩ダイアピルの上昇の速度をWestaway modelに基づいて試算し,年1cm程度と見積もった.
(d)ダイアピル上昇の時間スケールは3my.程度と見積もられた.
(e)bの結果より,厚さ100mオーダーの蛇紋岩層がウェッジマントルの下底部にできるとして,その時間スケールを拡散モデルで見積もった.シリカの拡散が律速過程であるとし,反応帯の放物型成長則を用いて20my.程度の時間スケールとの結論を得た.

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 坂野昇平,鳥海光弘,小畑正明,西山忠男: "岩石形成のダイナミクス"東京大学出版会. 304 (2000)

  • [Publications] 西山忠男 他(分担執筆): "形の科学事典"朝倉書店(印刷中).

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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