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1999 Fiscal Year Annual Research Report

水熱反応による有機物質の循環的資源化反応における水の作用機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11305072
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

榎本 兵治  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80005412)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木下 睦  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70261592)
田路 和幸  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10175474)
洪 承燮  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00250720)
篠田 弘造  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10311549)
Keywords水熱反応 / 超臨界水 / 脱硫 / ベンゾチオフェン / ジベンゾチオフェン / 耕造解析
Research Abstract

平成11年度は主として現有の小型オートクレーブを用い含ヘテロ原子化合物の反応機構に関する研究を重質油の脱硫反応を中心に、反応条件を検討した。試料として、高硫黄含有量の超重質油として知られるビチュメン、モデル化合物としてベンゾチオフェン、ジペンゾチオフェンを用いてそれぞれ実験を行った。
その結果、超臨界条件(430℃、30MPa)のアルカリ水熱反応によりビチュウメン中の硫黄化合物は反応時間5分程度で当初量の2分の1まで減少するがその後の減少量はわずかであること、反応後に油中に残存して含まれる硫黄化合物は軽質化する傾向にあること。減少した硫黄は反応後は水相に移っていることが明らかになった。また、モデル化合物であるペンゾチオフェン、ジベンゾチオフェンは上記の水熱条件ではほぼ100%分解する。これに対してビチュメン中に残存して時間とともに比率が増加する低分子硫黄化合物は構造解析の結果、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェンにアルキル基が付加した形の化合物であること、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェンそのものはほとんど検出されず、生成しないか、あるいは生成しても分解されたものと考えられる。このことからアルキル基が付加したした形のいわゆるアルキルベンゾチオフェン、アルキルジベンゾチオフェン類について、立体障害などによる反応阻害因子が存在すると推察された。
尚、一部の特殊な化合物を除いてアルキルベンゾチオフェン、アルキルジベンゾチオフェン類は石油精製過程における脱硫工程において、触媒の存在下で容易に脱硫することが知られており、さらに、本研究で水素ガスを添加した実験では脱硫の進行を促進する効果はみられず、これら水熱環境中での硫黄分子の反応機構が水素化脱硫とは異なる機構を持つことが推察された。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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