土地利用高度化に伴う大規模潅漑地域の長期経年変化の解析・評価について

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11306015
• Research Institution: KYOTO UNIVERSITY
• Principal Investigator: 鳥井 清司 京都大学, 農学研究科, 助教授 (40026563)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 森 義昭 京都大学, 農学研究科, 講師 (60026474) ; 佐藤 洋平 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (20012023) ; 星 仰 茨城大学, 工学部, 教授 (80026129) ; 武本 行正 四日市大学, 環境情報学部, 教授 (80155051) ; 柏 久 京都大学, 農学研究科, 講師 (70093218)
• Keywords: 大規模潅漑プロジェクト / 土地利用変化 / 長期経年変化 / 衛星画像解析ソフト / 地理情報システム(GIS) / Floating License / サイバースペース / 国際農業比較

Research Abstract

2001年度、海外では中国・揚子江上流域四川平野にある都江堰および成都市周辺地城、台湾南部の嘉南農田水利潅漑地区、タイではチャオプラヤ中央平原Rangsit潅漑プロジェクト地区などを対象にして現地調査した。日本国内では児島湾干拓地や吉野川河口地域、豊川用水(愛知県)などを対象にして大規模潅漑地区を現地踏査した。本年6月より、米国地質調査局(USGS)から、Landsat7号-ETM+画像が、世界全域に渡って、注文してから入手まで数日で提供されるようになった。これによって世界のあらゆるところのLandsat画像が敏速に手に入るようになった。同時にGPSデータが線状に取得可能になった。解析手法としては、高性能衛星画像解析ソフト(ERDAS ImagineやENVI+IDL)の改訂版を導入し、活用している。また、サイバースペースを利用した全国的な大学間の研究協力体制の確立も進んでおり、インターネット活用による研究の効率化も一定の成果を残すことが出来た。特にFloating Licenseという言葉をキーワードに高価格高性能ソフトの多人数による活用にも一定の見通しをつけることができ、1月下旬から2月上旬にかけては、大学院生によるアクセスが増加した。
最近超高精細な衛星画像IKONOSについても、徳島県吉野川河口地域、愛知県・渥美半島、岡山県・児島湾等のデータの解析を行った。また、ミシガン州立大学TRFICが提供する熱帯雨林地域のLandsat TM画像の提供も受け、タイ国東北部の潅漑プロジェクトの解析を進めた。イラン半乾燥地帯における大規模潅漑地域の解析も鳥取大学・乾燥地研究センターとの共同研究で行っており、干拓先進国のオランダ・ゾイデル海もその歴史的な展開について、1冊の本にまとめる計画である。

Research Products

• [Publications] 鳥井 清司: "システム農学とGIS"システム農学. Vol.17No.1. 67-75 (2001)
• [Publications] 念 文, 鳥井清司 他: "GAによる直接像及び鏡像特徴点の対応付け"計測自動制御学会論文集. Vol.37No.5. 419-424 (2001)
• [Publications] K.Matsumoto, K.Torii et.al.: "Relating JERS-1 to NDVI by monitoring Various Forests"Proc.of The 22th ACRS. Vol.1. 622-626 (2001)
• [Publications] K.TORII, etal: "OBSERVING THE EXPANSION OF THE BUILT-UP AREAS OF REGIONAL CAPTAIL CITIESIN YANGTZE RIVER DELTA BY SATELLITE IMAGES"Proc.of The 22th ACRS. Vol.2. 1140-1144 (2001)
• [Publications] Y.MORI, K.TORII, etal: "INVESTIGATION ON THE REALLOCATION OF THE TOWN CORE IN THE CHANGJIANG DELTA USING SATELLITE IMAGES"Proc.of The 22th ACRS. Vol.2. 1501-1505 (2001)