レーザーの歯科保存領域への応用

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11307046
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
• Research Institution: Aichi Gakuin University
• Principal Investigator: 千田 彰 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80097584)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 子田 晃一 新潟大学, 歯学部, 助教授 (90018755) ; 竹田 淳志 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (50227021) ; 冨士谷 盛興 広島大学, 歯学部, 講師 (60190055) ; 宮澤 康 昭和大学, 歯学部, 助手 (90219775) ; 渡辺 久 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (40143606)
• Keywords: レーザー / 象牙質 / レジン・象牙質接着 / フッ素 / 歯髄 / 感染根管 / 歯周組織 / 骨組織

Research Abstract

保存修復領域では、千田はリン酸カルシウム塩を象牙質へ溶着させ象牙細管の封鎖を積極的に行う方法を検討した。石丸はレーザー照射した象牙質とコンポジットの接着界面の変化から、接着強さに対する影響を検討した。田村は、Er:YAGレーザーを使用し、トンネル窩洞の辺縁漏洩をメルコックス・ローダミン法により検討した。冨士谷は、象牙質接着に対するスメア層に着目しレーザー処理象牙質に対する接着システムの開発を検討した。稲井は、レーザー治療による臨床成績について短期経過をまとめ予後が良好であったことを確認している。加藤、池見は象牙質に対するフッ素塗布とレーザーの併用の効果について検討し同様な結果を得た。
歯内療法領域への応用については、竹田が根管内の温度変化及び照射に伴う形態学的変化の検討を行った。山口は、Nd:YAGレーザーによる歯髄への疼痛緩和および麻酔効果について検討した。中村は、レーザーの感染歯質に対する透過性につき検討を加えその有用性について考察した。子田は、歯質の蒸散形態の観察を走査型共焦点レーザー顕微鏡により観察した。
歯周治療への応用については、野口は、歯周治療時におけるレーザーによる歯髄の影響について検討した。渡辺は、レーザー照射に対する骨組織の反応性および治癒過程について光顕および電顕により解析した。宮澤は、ラットを用い電気メスおよびEr:YAGレーザーを用い切創の形成を行い、術後所定期間経過後同部位の組織切片を作成し歯肉創傷治癒および歯周組織再生に関する基礎的研究を行った。

Research Products

• [Publications] 須崎 明: "CO_2レーザー照射による象牙質の耐酸性向上に関する研究"日本歯科保存学会雑誌. 42・5. 860-877 (1999)
• [Publications] 田中佐織、加藤 熈: "露出根画象牙質の耐酸性に及ぼすNd:YAGレーザー照射とフッ素塗布の影響"日本歯科保存学会雑誌. 42・5. 1004-1014 (1999)
• [Publications] 細田章代 他: "歯の移動時におけるNd:YAGレーザーを用いた疼痛緩和効果"第11回日本レーザー歯学会抄録集. 特別号. 20-20 (1999)
• [Publications] 播磨貴裕、富士谷成興 他: "レーザー処理象牙表層の構造変化とレジンの接着"広島大学学会誌. 31・2. 186-186 (1999)
• [Publications] 播磨貴裕、富士谷成興 他: "レーザー処理象牙質におけるレンジ接着 第4報 接着耐久性について"日本歯科保存学会雑誌. 42秋期特別号. 34-34 (1999)
• [Publications] 播磨貴裕、富士谷成興 他: "齲蝕除去法を比較検討する「レーザーによる除去」"歯界展望. 94・5. 1013-1017 (1999)