1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11307057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
小松 浩子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60158300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外崎 明子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (20317621)
射場 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (00258980)
高見沢 恵美子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (00286907)
酒井 禎子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (60307121)
南川 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10255961)
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Keywords | がんケアモデル / がん患者 / がん医療システム / がんとの共生 |
Research Abstract |
本研究の目的は、がんとの主体的な共生を支援するための新たなケアシステム・方略を開発するために、「がんデイケアモデル」を考察し、それを臨床適用してモデルの妥当性、実用性について検討することである。今年度は、研究計画の第1段階である基礎調査を実施した。全国の5ヵ所のがん専門病院において、研究参加の承諾が得られたがん患者ならびにがん医療に携わる看護婦、医師を対象に、(1)がん治療過程における療養ならびに生活上の要請、対処、(2)がん医療における医療者の連携・協同ならびに役割・機能の内容、現行のがん医療システムの課題、などのついて面接調査を行った。その結果、がん患者は、がんの集学的療法を外来ならびに短期入退院の繰り返しにより継続する上で、多用な副作用および二次障害に対して安全に適切に対処するための日常的な生活に見合ったセルフケアの教育への要請を持っていた。また、長期的に治療を継続していくために、快適で過度の緊張を負荷されることのない物理的・人的環境を望んでいた。そして、がんとともに生きることの苦悩、見通しの立たない不確かさについて相談したり分かち合うことのできるサポートシステムの必要性を強調していた。医療効率が推進されるがん医療の現状と、先に述べた患者の要請のはざまの中で、個々人で医療ケア改善のできることと一方でその限界を認識していた。また、それぞれの病院の背景や地域性を視野に入れながら、患者の治療・ケアが患者の療養の場の移行に併せて円滑に行えるような外来を中心とした医療連携システムの開発や地域医療ケアシステムとの有機的な連携についての重要性を認識していた。現在、これらの結果をもとに、質問紙を作成し、全国規模での質問紙調査の実施に移っている。
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Research Products
(1 results)