2000 Fiscal Year Annual Research Report
障害の重度・重複化とニーズの多様化に対応し得る訪問教育の在り方に関する実践的検討
Project/Area Number |
11308009
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
片桐 和雄 金沢大学, 教育学部, 教授 (00004119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 敏英 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60251568)
川住 隆一 国立特殊教育総合研究所, 室長 (20124208)
加藤 忠雄 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (00115297)
大庭 重治 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10194276)
武蔵 博文 富山大学, 教育学部, 助教授 (00262486)
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Keywords | 重度・重複障害児 / 訪問教育 / 行動評価システム / 生理心理学的アプローチ / 遠隔教育 |
Research Abstract |
本研究目的の下で設定した今年度の課題は,1.指導内容・方法に関する実践的研究(行動評価システムと指導プログラムの開発/遠隔教育システムの開発),2.訪問教育へのニーズ調査,そして,現時点における研究成果の国際会議での発表と討論であった. 1に関する研究実績 対象事例への指導を継続する中で,障害実態に即した教材やコミュニケーション・エンドの開発を行った.また,働きかけと反応の観察データの多量解析による両者の構造分析を試みた.これらの方法と結果を指導に適用し,その有用性と妥当性の実践的検討を継続中である.また,標的部位を自由に指定して定量的な行動解析ができるシステムも,その精度に関する基礎的検討が終了し,これまでに蓄積されている映像データの遡及的分析への応用の準備が整った.遠隔教育システムに関しては,指導においてweb-siteを介して交信することの有効性を実践的に確認した.さらに,心拍波形即時認識・ゆらぎ解析システム(本年度購入)による生理心理学的情報を,テレビ電話システムにより映像とともに伝送する見通しを得た. 2に関する研究実績 前年度に引き続き,北陸三県・愛知県の訪問教育対象事例の家庭合計111に対してアンケート調査を実施して,その結果の集計,分析を継続中である. ISEC2000(国際特殊教育会議)で,日本における訪問教育プログラムの現況とweb-siteを介した遠隔教育の二テーマについて報告し,重度重複障害児教育の在り方に関する提言を行い,国際的な研究交流の先鞭をつけた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 北島善夫 他: "重症心身障害者における期待心拍反応の分化形成過程の特徴と脳形態所見"発達障害研究. 22. 185-196 (2000)
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[Publications] Kawasumi,R., et al.: "Mutual understanding and cooperation between teacher and parents of pupils with SMID who utilize homebound/hospital education services."NISE Bulletin. (印刷中). (2001)