2001 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫性心筋炎の検査診断法の確立とマススクリーニングへの応用
Project/Area Number |
11357021
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
網野 信行 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60028694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 圭太 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00222109)
多田 尚人 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80263242)
日高 洋 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30243231)
佐藤 秀幸 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70167435)
高野 徹 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00263236)
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Keywords | 自己免疫性心筋炎 / 抗心臓抗体 / 拡張型心筋症 / 虚血性心疾患 / 出産後発病 / 自己免疫異常 / ミトコンドリア抗体 / 抗平滑筋抗体 |
Research Abstract |
自己免疫性心筋炎に関する研究は、1990年代に入り動物実験で心筋炎が作製されたことが注目され、ヒトの心疾患にも応用されんとしているが、その実績は比較的少ない。これまでの本研究では、自己免疫性心筋炎がヒト疾患で確実に存在することを明らかに出来た。そして心臓自己免疫異常把握のために、新しい自己抗体測定法の開発を行った。先ず従来から行われている蛍光抗体法を用い心疾患でスクリーニング検査をした結果、抗体が3種類に分類できた。また、この抗体は心臓特異的抗体とミトコンドリア抗体及び抗平滑筋抗体との交差反応抗体とに大別できた。蛍光抗体法による心臓特異的抗体は、心弁膜症24%、拡張型心筋症29%、虚血性心疾患48%と予想外の高頻度を示し、心弁膜症では交差反応性抗体が高頻度に認められた。次いで、心筋ミオシンおよびトロポミオシンに対する自己抗体測定のELlSA法を開発した。ミオシンに対する自己抗体は、ELlSA吸光度は健常対象に比べ心弁膜症で有意に高値を示したが、健常人の3SDをカットオフとすると心弁膜症で14.8%と陽性が見られたが、拡張型心筋症で7.1%と陽性率は余り高くなかった。一方、トロポミオシンに対する自己抗体は虚血性心疾患19.4%、拡張型心筋症7.1%、心弁膜症18.5%とかなりの陽性が見られた。これらの抗体測定法を用い、出産後に発症した心機能不全症に応用した。出産後発病した他の自己免疫疾患と同様に、心臓自己免疫異常により発症する可能性が強く示唆され、『出産後自己免疫性心筋炎』なる新しい病形を提唱した。 以上の研究から心臓における自己免疫異常も意外に多く、特に出産後発病する急性心不全症例においては自己免疫性心筋炎増悪により発病するものとの裏付けがほぼ確立された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Amino N et al.: "Characteristics of experimental autoimmune hypophysitis in rats : Major antigens are growth hormone, thyrotropin, and luteinizing hormone in this model"Autoimmunity. 33. 265-274 (2001)
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[Publications] Amino N et al.: "Blocking type anti-TSH receptor antibodies detected by radioreceptor assay in Graves' disease"Endocr J. 48. 703-710 (2001)
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[Publications] Amino N et al.: "Anti-CYP2D6 antibodies detected by quantitative radioligand assay and relation to antibodies to liver-specific arginase in patients with autoimmune hepatitis"Clin Chim Acta. 316. 155-164 (2002)
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[Publications] Amino N et al.: "The Oxford Textbook of Endocrinology, Shalet SM, Wass JA editors., Postpartum Thyroiditis(Chapter 3, 4,7 )"Oxford University press, Oxford (in press). (2002)