1999 Fiscal Year Annual Research Report
近代国民国家形成における国民的「記憶」の総合的研究
Project/Area Number |
11410011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
上村 忠男 東京外国語大学, 大学院・地域文化研究科, 教授 (70107829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 昭夫 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20203284)
岩崎 稔 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10201948)
工藤 光一 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授
斎藤 照子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (70162211)
金井 光太朗 東京外国語大学, 外国語学部, 教授
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Keywords | メモリー(集合的記憶) / パブリックメモリー / ヴァナキュラー / 近代国民国家 / 戦争の記憶 / 記憶の場所 / 歴史叙述 / 記念碑 |
Research Abstract |
本年度は、研究テーマである『近代国民国家における『記憶』の総合的研究』を、『記憶と歴史』というテーマに絞り込んで研究を進めることにした。そのもとで、(1)記憶術としての歴史叙述についての思想的理論的研究、(2)近代国民国家形成と記憶-パブリックメモリーとヴァナキュラーな記憶-、(3)戦争の記憶-とくに第二次世界大戦とベトナム戦争をめぐって-、という三つの研究の柱を立て、各研究分担者は1乃至2の研究グループに属することとし、各班がそれぞれ研究を進めると同時に、(1)ピエール・ノラ『記憶の場所』の提起するもの、(2)「記憶」をめぐる思想的理論的問題整理、(3)第二次大戦後のポーランドにおけるユダヤ人の記憶、(4)パブリックメモリーとヴァナキュラーな記憶-J.ボドナーの議論をめぐって-、(5)パトリック・ハットン『History as an Art of Memory』をめぐって、の合同研究会を開催し、研究発表を中心に相互に議論を積み重ねた。年度最後に、他大学、外国からの研究者を招聘してかなり大きな研究集会を開き、発表・討論をおこなった。研究分担者の発表は4本。それらの研究成果は研究分担者の多くが所属する東京外国語大学海外事情研究所の紀要雑誌『Quadrate』第二号(2000年3月発行)に発表される。次年度は、本年度の研究テーマの一つであった『戦争の記憶』をめぐってさらに研究を深める計画を立てた。なかでも第二次世界大戦中のアジアの戦争とその記憶、植民地主義の記憶、それらを基底に置いた「国民的」意識の形成などに焦点を当てるつもりである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 上村忠男: "記憶と歴史のあいだで"『Quadrante』2号(東外大海外事情研紀要). 2. 1-9 (2000)
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[Publications] 相馬保夫: "視覚的表象と労働者文化-ドイツ:1890-1933年"歴史学研究. 729. 161-168 (1999)
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[Publications] 工藤光一: "記憶の不協和音としての「共和政」-共和政フランスと集合的記憶-"『Quadrante』2号(東外大海外事情研究所紀要). 2. 26-30 (2000)
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[Publications] 岩崎 稔: "記憶・忘却・歴史-「記憶術としての歴史叙述」の原史-"『Quadrante』2号. 2. 9-25 (2000)
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[Publications] 今井 昭夫: "ドイモイ下のベトナムにおける「戦争の記憶」"Quadrante. 2. 31-46 (2000)
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[Publications] 斎藤照子: "ダイアナ・ウォン「グローバル・シティ『シンガポール物語』」をめぐって"Quadrante. 2. 70-78 (2000)