2000 Fiscal Year Annual Research Report
明治・大正期における図案集の研究 -世紀末テザインの移植とその意味-
Project/Area Number |
11410018
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Research Institution | The National Museum of Modern Art,Tokyo |
Principal Investigator |
樋田 豊次郎 東京国立近代美術館, 工芸課, 研究員 (40132708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 謙一 千葉大学, 教育学部, 教授 (20109151)
北村 仁美 東京国立近代美術館, 工芸課, 研究員 (20332140)
梅宮 弘光 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (10263360)
横溝 廣子 東京藝術大学, 大学美術館, 講師 (90205229)
松原 龍一 京都国立近代美術館, 学芸課, 主任研究官 (40270491)
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Keywords | 図案 / デザイン / アール・ヌーヴォー / 浅井忠 / 農展 / 世紀末 / 明治・大正 |
Research Abstract |
昨年度より引き続き、明治末から大正・昭和初期にかけての図案集の調査・撮影を行った。今年度は、東京国立博物館資料館が所蔵する図案集と、名古屋工業技術研究所瀬戸分室が所蔵する集を新たに撮影し、書誌データを作成した。 海外調査は、3名が、計4ヶ国(イギリス、フランス、台湾、中国)で行った。イギリスでは、森仁史(研究協力者)が平成13年2月1日から2月12日まで、ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館で、デザイン教育で教科書として使用された図案集を中心として撮影した。フランスでは、北村仁美が平成13年3月18日より26日まで、パリ郊外の国立セーヴル陶磁器製造所公文書館で行った。ここでは、明治36年から38年、大正11年の2度セーヴルに留学し、陶器によってアール・ヌーヴォーやアール・デコの様式を持つ彫刻を制作した沼田一雅の遺作と、世紀末から世紀初頭にかけてセーヴル製陶所において陶器に使用された図案の調査及び撮影をした。また樋田豊次郎は、台北(台湾)と北京(中国)の故宮博物院などにおいて、それぞれ平成13年3月19日から22日、3月27日から30日まで、19世紀の日本で参考にされた中国の図案集、あるいは同時期に中国で使用された図案集が残っているかどうかの調査を行った。これらの調査結果を、明治末から昭和初期にかけて日本で発行された図案集の特徴と比較検討することにより、日本の図案集のもつ特色を浮かび上がらせることができるであろう。 図案集の収集としては、M・A・ラシネの『世界装飾図集成』(1873年、パリ)、その他を購入した。 科学研究費補助金による調査結果の報告書については、当研究で調査した図案の総合目録および各研究分担者の論文を載せ、CD-Rで公開する方針を決定した。 昨年と今年の調査で撮影した図案集のデジタル画像については、所蔵者ごとにCD-Rにまとめ、図案集の各所蔵者に提供し、画像の公開を所蔵者側にゆだねることとした。
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