1999 Fiscal Year Annual Research Report
脱「成長」期における地域開発の構想と現実-「地域」を紡ぎ出す語りの可能性-
Project/Area Number |
11410044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
町村 敬志 一橋大学, 社会学部, 教授 (00173774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 喜美子 一橋大学, 社会学部, 教授 (50127651)
中筋 直哉 山梨大学, 工学部, 助教授 (00262064)
園部 雅久 上智大学, 文学部, 教授 (00154716)
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Keywords | 地域開発 / 社会史 / 語り |
Research Abstract |
研究の第一段階として今年度は、戦後日本における地域開発の社会史の基礎資料を作成するために次のような作業を行った。第1に、戦後地域開発に関わる社会調査のリストを作成し全体の系譜の把握につとめた。第2に、主要な地域開発調査を実際に主導してきた代表的研究者(北川隆吉氏、蓮見音彦氏、似田貝香門氏ら)からのヒアリングを行い、聞き書き記録をまとめた。第3に、代表的開発の事例分析として、佐久間ダム建設および愛知万博の事例について、現地調査および資料収集を実施した。第4に、開発言説を作り上げるメディアのひとつとして科学映画を取り上げ、それに関連する資料の収集とヒアリングを実施した。そして第5に、これらを共通のデータとして整理した。 以上の作業を通じて、戦後地域開発がもたらした「豊かさ」の言説の構築のプロセスが、開発現地、県レベル、そして全国レベルという3つの層を成していること、そしてそのそれぞれで異なった言説が生み出されていったことが明らかになった。
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