コミュニティ・オーガニゼーションをめぐる住民の意識と行動に関する総合的研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11410054
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Research Institution: Kyoto Prefectural University
• Principal Investigator: 冨士田 邦彦 京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (40036025)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 小澤 修司 京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (80152479) ; 宮嶋 邦明 京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (80046507) ; 高原 正興 京都府立大学, 福祉社会学部, 教授 (30154892) ; 吉岡 真佐樹 京都府立大学, 福祉社会学部, 助教授 (80174895) ; 築山 崇 京都府立大学, 福祉社会学部, 助教授 (80175463)
• Keywords: 社会福祉協議会 / 民生・児童委員 / コミュニティ・オーガニゼーション / 伝統的地域組織 / 福祉教育 / 公民館 / 登録ボランティア / まちおこし活動

Research Abstract

本年度の主要な研究実績は、1,わが国におけるコミュニティ・オーガニゼーション(以下COという)に関する先行研究及び調査研究方法論の分析と検討、2,実地調査の実施(松江市と舞鶴市)の二つである。そのために研究分担者の合同会議を8回開催して、1,についての研究と2,についての準備・総括を行った。
1,CO研究については、平成9〜10年度に行った「京都府立大学特別研究費助成」による調査研究の総括を行って、その方法論を確認・活用するとともに、研究分担者の専攻分野(社会学、教育学、社会福祉学など)ごとに、本調査課題に関する先行研究の概要と理論状況を分析した。その結果、各地のCOの特徴を、社会福祉協議会、民生・児童委員と地域福祉委員、地域協同組織、NPO、教育委員会と地域教育団体などの組織と活動の視点から分析し整理することとした。
2,実地調査は研究分担者合同で11月7〜9日に松江市、2月20〜22日に舞鶴市を対象として行った。これらの都市の選定は、上記「京都府立大学特別研究費助成」による京都府南部を代表する宇治市の調査との関係から、京都府北部を代表する舞鶴市という位置づけにより、また、人口10万人台の地方中核都市としての松江市という位置づけによるものである。
3,松江市のCOについて特徴的なことは、学区ごとに配置されている公民館を拠点にして、伝統的地域組織をフル活用した機能性の高い地域活動であり、その中で地域間の特性・差異が目立っていることである。また、舞鶴市のCOについては、社会福祉協議会が民生・児童委員を主力にした地域福祉活動を展開し、多くのボランティア団体の登録を得ているが、市の財政に比較的余裕がある半面、地区社協が十分組織されていない。