2000 Fiscal Year Annual Research Report
元炭砿労働者の閉山離職後におけるキャリア再形成の研究
Project/Area Number |
11410064
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
正岡 寛司 早稲田大学, 文学部, 教授 (70063625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋元 律郎 大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (00063503)
佐藤 慶幸 早稲田大学, 文学部, 教授 (00063561)
藤見 純子 大正大学, 人間学部, 教授 (60173457)
西野 理子 早稲田大学, 文学部, 講師 (50257185)
嶋崎 尚子 早稲田大学, 助教授 (40216049)
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Keywords | 炭鉱 / 石炭 / 失業 / 職業 / 家族 / ライフコース |
Research Abstract |
1 面接調査の継続前年度に引き続き7月にいわき市在住の元常磐炭砿鉱員に対して面接調査を実施した。調査対象者として557名を抽出し、そのうち166名から有効回答を得ることができた。これにより現在までに面接調査を終了したものの人数は累積で600名を上回るにいたった(追跡する母集団の2割)。新たなデータを過去の面接調査結果のデータと結合し、職業キャリアおよび家族キャリア、現在の意識・生活状況について分析を行った。 2 現住所確認の継続いわき市害に居住する離職者の所在を確認すべく、電話帳による検索を行った。これにより離職者4702名のうち4,000名を超える者の所在をつきとめるにいたった。 3 郵送調査の実施上の作業によりいわき市外に居住することが判明した者、約850名を対象に1月に郵送調査を実施した。2月末現在、220票の回答を得ることができ、あらたに40名が故人となっていたことがわかった。 4 アーカイブデータの整備福島大学地域研究センターにて収集した資料の電子化を進めた。現時点でこれらの資料には390種類の名簿が含まれることがわかっている。このうち今年度は28点を入力した。これにより一部の者について閉山前の賃金や職業キャリア、退職金が判明した。 5 閉山時の分析これまでの中間的成果として、アーカイブと面接調査のデータを用いた報告書を9月に刊行した。また「社会学年誌」(早稲田社会学会)において本研究の特集が組まれ、研究の枠組みと閉山直前および直後の職業キャリアを焦点とする論文を発表した。
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[Publications] 正岡寛司: "特集概要炭砿労働者の閉山離職とキャリアの再形成の研究"社会学年誌. 42. 1-5 (2001)
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[Publications] 藤見純子,三上涼子: "強制離職後の進路選択"社会学年誌. 42. 19-29 (2001)
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[Publications] 西野理子: "炭砿再就職者のその後"社会学年誌. 42. 41-52 (2001)
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[Publications] 澤口恵一: "多元的データによるライフヒストリィの復元"社会学年誌. 42. 53-68 (2001)
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[Publications] 正岡寛司 他 編: "炭砿労働者の閉山離職とキャリアの再形成III"早稲田大学人間総合研究センター・早稲田大学文学部社会学研究室・大正大学人間学部社会学研究室. 391 (2000)